毎週月曜日は「先生のための Weekly 教育ニュース」というシリーズでブログを更新しています。今日は「文部科学省、体育や部活で脱マスク徹底を指示」「文部科学省、教育委員会へ情報教育充実を要請」「来春入試より私大入学定員の基準緩和へ」「スポーツ庁、休日部活の地域移行を財政支援する方針」について取り上げています。
文部科学省、体育や部活で脱マスク徹底を指示
大事な指示ですね。厚生労働省から同様の方針も既に出ておりますし、体育や部活指導の先生はしっかり対応していきましょう。
各地の学校で熱中症による搬送が相次いでいるとして、文部科学省は9日、全国の教育委員会に対し、小中高校の体育の授業や運動部活動中は、コロナ対策のマスクを外すよう児童生徒に指導することを求める方針を固めた。10日に通知する。同省関係者への取材で分かった。これまでは登下校時のみだったが、体育や部活でも指導することで「着用不要」を徹底させ、熱中症リスクを減らしたい考えだ。
新たな通知では、熱中症を「命に関わる重大な問題」と強調。体育と運動部活動、登下校の三つの場面では特にリスクが高いとし「熱中症対策を優先し、児童生徒に対してマスクを外すよう指導する」と明記した。
マスク着用の考え方及び就学前児の取扱いについて – 厚生労働省
文部科学省、教育委員会へ情報教育充実を要請
このブログでも何度か書いていますが、高校現場では情報の先生が不足しています。国立大学で必修となった大学入学共通テストの情報1の対策はもちろんのこと、学習指導要領の履修という最低限のことにおいても難しくなっています。管理職の先生方は対策をしていきましょう。
令和4年度から高校でのプログラミング教育が必修化される中、文部科学省が高校での情報教育の充実を求める事務連絡を全国の教育委員会に出していたことが6日、分かった。深刻な専門教員不足の環境改善が進んでいないことを重く見た文科省が一層の対策を各教委に促した。
中略
一方、文科省の2年度の調査によると、全国の公立高校の情報担当の5072人の教員のうち、1210人が情報の免許を持っていないことが判明。文科省は今年度も教員不足が解消されていないとみて、4月に具体策を例示した事務連絡を発出。①情報免許保有者の計画的な採用の実施や配置の工夫②専門外の教員の情報免許取得促進③外部人材の活用④遠隔授業による複数校指導-などで環境整備を図るよう求めた。
来春入試より私大入学定員の基準緩和へ
大学入試の追加合格が増え、受験生が入学金の「二重払い」をしているケースが増えたため、文部科学省が対策として「私大入学定員の基準緩和」を決定しました。これにより大学が入学者数をある程度調整できる裁量が生まれます。入学金の二重払いにどの程度効果があるかは未知数ですが、改善されることを期待しています。
文部科学省は、学生の都市部への集中を避けるために厳格化していた私立大の入学定員の基準を、来春入試から緩和する方向で変更する方針を決めた。近年、入試の追加合格が増え、受験生が入学金の「二重払い」を余儀なくされるケースが目立っていた。文科省は、入学者数に関する大学の裁量を広げ、追加合格の減少を目指す。
文科省は2016~18年度、大都市圏の有名私大に若者が過度に集中するのを避けようと、段階的に入学定員の基準を厳格化。入学者が定員の1・1~1・3倍以上になると、補助金を全額カットすることとした。
文科省は23年春入試から、この基準について、毎年の入学定員でなく、全学年の総定員で判断するよう運用を変更する。これにより、ある年に入学者が入学定員を大幅にオーバーしても、翌年以降に入学者を減らせば、基準をクリアできる。一時的に入学者が増えても、複数年にわたり計画的に入学者を増減できるようになり、大学の裁量が広がる。
スポーツ庁、休日部活の地域移行を財政支援する方針
スポーツ庁が部活の社会体育移行に対して財政支援をすることを検討しています。対象が「休日のみ」だったり、制度の強制力がなかったりするため、財政支援の効果があるかは分かりませんが、世論が地域移行に対して関心を持つことで生徒・保護者や民間企業の意識が変わっていっくことを期待しています。
スポーツ庁の有識者会議は6日、公立中学で休日の運動部活動の指導を地域のスポーツクラブや民間事業者に委ねる「地域移行」を2025年度末までに実現すべきだとする提言を室伏広治スポーツ庁長官へ提出した。
指導者確保が重要課題に挙がっており、同庁は来年度予算の概算要求に関連経費を盛り込み、指導者への対価支払いなどで自治体を財政支援して人材不足を回避していく考えだ。
提言を受け取った室伏氏は「子どもたちにより良いスポーツ環境を整え、教員を目指す人が増えるようにワークライフバランスの見直しにも取り組んでいきたい」と述べた。
共同通信