毎週月曜日は「先生のための Weekly 教育ニュース」というシリーズでブログを更新しています。今日は「来年度から英語のデジタル教科書が小中学校で無償提供」「民間調査、GIGAスクール端末を毎日利用する生徒は2割」「文部科学省が感染リスクの高い部活動等の制限&自粛を緩和」「文部科学省がコミュニティ・スクール導入等の調査結果を公表」について取り上げています。
来年度から英語のデジタル教科書が小中学校で無償提供
久しぶりのデジタル教科書の話題です。対象は国公私立の小学5、6年生と中学校の全学年なので、小中学校の先生方は要チェックです。
文部科学省は、来年度から英語のデジタル教科書を希望する小中学校に無償提供することを決めた。デジタル教科書は音声を再生できるため、リスニングやスピーキング能力の育成に役立つことが期待される。26日に閣議決定された2021年度補正予算案に35億円を計上。24年度からの本格導入に向けた活用方法や学習効果を検証する。
対象は国公私立の小学5、6年生と中学校の全学年。英語だけでなく、教育委員会の希望に応じて、算数・数学など他教科も併せて体験できるようにする。
民間調査、GIGAスクール端末を毎日利用する生徒は2割
ICT市場調査コンサルティングのMM総研による興味深い調査結果が公表されました。
■ 授業でGIGAスクール端末を「毎日利用している」生徒は20%
■ 自治体の63%がGIGAスクール端末の「利用頻度向上に課題あり」と回答
■ 教員研修の継続実施率は54%にとどまり、自治体の教員支援体制に課題
■ 「通信環境が1人1台接続に耐えられない」自治体は44%も、改善予算を確保できず
一つ目の「授業でGIGAスクール端末を「毎日利用している」生徒は20%」という調査結果は、イノベーター理論のイノベーター2.5%とアーリーアダプター13.5%を足した16%によく近似しており、初年度としては理論通りだと言えるでしょう。
大事なのは来年以降、ICT活用の知見とノウハウをマジョリティの学校にどう広めていくかです。公立学校は先生の移動があるので時間が経てば広まっていきますが、それだとちょっと動きが遅いですよね。文部科学省の施策に期待しています。
文部科学省が感染リスクの高い部活動等の制限&自粛を緩和
文部科学省は2021年11月22日、緊急事態措置区域および重点措置区域(以下「緊急事態措置区域等」)での大学等の部活動・課外活動(以下「部活動等」)における感染リスクの高い活動の制限または自粛の緩和について通知を発出した。
中略
通知では、緊急事態措置区域等における部活動等について、仮に活動を行う場合には、「三つの密」「感染リスクが高まる『5つの場面』」および大きな発声を避け、屋内での着替えや車での移動、部活動等の後の飲食・懇談や学生寮等における共同生活といった場面での感染対策に十分に留意することを前提とすべきとしている。
これを踏まえ、地域の感染状況等に応じて、「(1)学生同士が組み合うことが主体となる活動」「(2)身体接触を伴う活動」「(3)大きな発声や激しい呼気を伴う活動」といった感染リスクの高い活動については一時的に活動の制限または自粛をすることも含め検討する等、感染症への警戒を強化することを求めた。
緊急事態措置区域等であっても、個々の部活動等において感染リスクの低減を図ったことを大学等が確認できる場合には、当該部活動等における上記の(1)~(3)の活動については、制限または自粛の要請の対象とはしないという。
文部科学省の通知はこちらから確認できます。
緊急事態措置区域及び重点措置区域での大学等の部活動・課外活動における感染リスクの高い活動の制限又は自粛の緩和について(周知)(令和3年11月22日)
文部科学省がコミュニティ・スクール導入等の調査結果を公表
文部科学省は2021年11月22日、2021年度(令和3年度)コミュニティ・スクールおよび地域学校協働活動実施状況調査の結果を公表した。全国の公立学校のうち、コミュニティ・スクール導入校は33.3%。全国の自治体におけるコミュニティ・スクール導入率は57.4%であった。
https://reseed.resemom.jp/article/2021/11/24/2826.html
こちらのデータが示しているように、年々コミュニティ・スクールの数は増加していますね。
文部科学省の調査結果はこちらのページチェックできます。
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