毎週月曜日は「先生のための Weekly 教育ニュース」というシリーズでブログを更新しています。今日は「2024年度のデジタル教科書導入は紙との併用」「教員免許更新制の見直しを諮問」「生徒1人1台端末の活用に関する文部科学省の通知」について取り上げています。
2024年度のデジタル教科書導入は紙との併用
デジタル教科書導入に関する動きの新しい進捗です。
デジタル教科書導入については、先月「デジタル教科書導入24年度目標」というニュースで導入時期が2025年度から1年前倒しになって2024年度目標となりました。
今回のニュースでは、2024年度本格導入時は「デジタル教科書と紙の教科書の併用を目指す」という方針が出されました。
導入を議論する同省の有識者会議は近く、具体的な活用方法を盛り込んだ中間まとめを公表する。考え方として▽全教科で紙から切り替える▽全教科・一部の教科で紙と併用▽一部の学年・教科で主教材として導入▽学校ごとに毎年度選択▽全教科で主教材とし必要に応じて紙を使用――の5案を示す。
紙からの全面切り替えも選択肢の一つだが、文科省は社会で紙の利用が続く中では現実的ではなく、当面は併用が望ましいと判断した。長時間の利用で姿勢や目が悪くなったり、小学校低学年などで紙の本に慣れる機会が減ったりするとの懸念が根強いためだ。
デジタル教科書、紙と併用へ 24年度に全面移行せず
この方針についてネットでは賛否がありますが、まずは「デジタル教科書の無償化」と「デジタル教科書の授業使用時間1/2の規制撤廃」を行うことが大事だと私は考えています。紙の教科書がなくならなかったとしても、デジタル教科書がそのポテンシャルを存分に発揮できれば(つまり変な規制が入らなければ)、自然と教育現場では広まっていくでしょう。
教員免許更新制の見直しを諮問
萩生田光一文部科学相は12日、小中学校や高校などの教員に10年に1度の講習を義務づける「教員免許更新制」について、抜本的な見直しを議論するよう中央教育審議会に諮問した。2007年の教員免許法改正で導入されたが、現職教員の負担増や産休・育休の代替教員の不足につながっているとされ、廃止を求める声が出ている。
中教審は教員の負担感などの実態を調べた上で、教員の質を維持しながら負担軽減を図るための制度改正を議論し、来年度のできるだけ早い時期に見解を取りまとめる。
(通知)GIGAスクール構想の下で整備された1人1台端末の積極的な利活用等について(令和3年3月12日)
生徒1人1台端末の活用に関する文部科学省の通知
生徒1人1台端末を推進するGIGAスクール構想に関して、3月12日に以下の3つの「通知」が文部科学省から発出されました。
- (通知)GIGAスクール構想の下で整備された1人1台端末の積極的な利活用等について(令和3年3月12日)
- (通知)GIGAスクール構想の実現に向けた通信ネットワークの円滑な運用確保に係る対応について(令和3年3月12日)
- (通知)GIGAスクール構想における高等学校の学習者用コンピュータ等のICT環境整備の促進について(令和3年3月12日)
特に一つ目の「GIGAスクール構想の下で整備された1人1台端末の積極的 な利活用等について(通知)」は重要です。ICT担当の先生はお時間のあるときに一読しておくと良いでしょう。もし勤務校などで「学習用ツールを意味不明な理由で制限」しようとすることがあれば、この通知書を校長・教職員に共有してみると効果があるかもしれませんね。