毎週月曜日は「先生のための Weekly 教育ニュース」というシリーズでブログを更新しています。今日は「わいせつ教員問題の法整備について与党対策チームが結成」「非常時の自宅オンライン学習は特例授業として恒久的に認可」「デジタル教科書導入24年度目標」について取り上げています。
わいせつ教員問題の法整備について与党対策チームが結成
児童や生徒へのわいせつ行為を行った教員が、免許を再取得できないようにするための法整備を再検討する対策チームが結成されました。
再検討と書いたのは、昨年末のWeekly教育ニュースで紹介したように、文部科学省は一度わいせつ教員対策の法整備が難しいと記者会見で発表しているからです。
わいせつ教員対策の法整備が難しい理由は次の2点です。
- わいせつ教員に対して無期限に教員免許を授与しないことは、殺人罪などの重罪であって執行後10年で刑が消滅することから、法制度的にとることができない。
- 小児性愛の診断を受けた人に教員免許を授与しないことは、小児性愛は疾病として診断基準が確立しておらず、厳格さが求められる法令にすることはできない。
今回結成された与党対策チームによって課題が解決されて、子供たちを守るための法整備が進むことを期待しています。
非常時の自宅オンライン学習は特例授業として恒久的に認可
昨年4月、文部科学省はコロナ禍による特別措置として、自宅でのオンライン学習を特例授業として認めていました。
それが今回、文部科学省は「感染症や災害などの非常時」に登校できない児童生徒に対しても、自宅でのオンライン学習を特例授業として恒久的に認めていくという通知を発出しました。
それでは自宅でのオンライン学習が授業時数としてカウントされるかというと、そこは通知書の中で上手に躱されていました。こちらの箇所です。
なお、非常時に臨時休業を行い、学校教育法施行規則に定める標準授業時数を踏まえて編成した教育課程の授業時数を下回った場合、そのことのみをもって学校教育法施行規則に反するものとはされないこと。また、高等学校及び特別支援学校高等部において、非常時に臨時休業を行い、学習指導要領に定める標準(35単位時間の授業を1単位として計算)を踏まえて編成した教育課程の単位時間数を下回った場合であっても、弾力的に対処し、単位の修得の認定を行うことができること。
要約すると「自宅オンライン学習は授業時数としてはカウントしないけれども、非常時においては授業時数を下回った場合でも即アウトにはせずに、柔軟に対応してください」といったところでしょうか。
デジタル教科書導入24年度目標
昨年末の時点では「2025年度、小中学校でデジタル教科書の普及を目指す」とのことだったので、導入が1年前倒しになりましたね。
デジタル教科書導入には「1人1台ICTデバイスの継続」「デジタル教科書の法改正」「デジタル教科書の無償化」など、まだまだ沢山の乗り越えなくてはならない課題があります。
デジタル教科書に関する文部科学省の有識者会議は22日、2024年度の本格導入を目指すとの中間まとめ案を大筋で了承した。紙の教科書との関係や検定の在り方、無償制度の対象とするかどうかについては、今後も議論が必要として示さなかった。
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