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学校向け G Suite 導入の手引き(4)教職員のアカウント作成・前編

学校向けG Suite 導入のノウハウです。前回はG Suite導入の最初の難関「ドメイン所有権の証明」について紹介しました。今回はいよいよ教職員のアカウント作成・前編です。アカウントを作成する際の注意事項だけでなく、G Suite内部で使用する組織部門のテンプレートも紹介していますので、良かったら参考にしてみてください。


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2.1 アカウントの名簿作成

G Suite上でアカウントを作り始める前に、まずは「作成したいアカウントの名簿」を用意しましょう。名簿はエクセルなどで作成してください。名簿で必要な項目は、次の5つです。

  • 姓(名前)
  • 名(名前)
  • メールアドレス
  • 初期パスワード(8文字以上)
  • 組織部門

いくつか注意点を挙げます。

まずメールアドレスについて。すでに学校が発行したメールアドレスを持っている場合は、それと同じメールアドレスを使うようにしましょう。前とは違うアドレスを登録してしまうと、メールアドレス変更の手間が発生します。

次に初期パスワードについて。本来であれば一人ひとり異なった初期パスワードを設定するのがお勧めです。しかしパスワードを伝えるコストが大きくなるため、全員同じパスワードにして「初ログイン時にパスワードを変更させる設定」にする方法もあります。

組織部門については、「2.2 G Suite内部の組織の構成を決める」で作成する組織部門を書いていきます。例えば、/常勤職員、/非常勤職員、/事務職員、/その他、などです。詳しくは後述します。

最後に、既に学校でメールアドレスを発行して使っていた学校向けに、大事な注意点があります。それは、教職員以外にも学校が作ったメールアドレスがあれば、それもアカウントとして登録しておくことです。例えば、広報用メールアドレス(例:info@testschool.ed.jp)やアドミッションオフィス用メールアドレス(admission@testschool.ed.jp)、事務用メールアドレス(office@testschool.ed.jp)などです。これらも作っておかないと、G Suiteに引越しした際にメールアドレスが使えなくなってしまいます。忘れずに名簿に追加しておきましょう。

2.2 G Suite内部の組織の構成を決める

次に、G Suite内部で使用するた組織部門を作成しておきます。これは何のために必要なのかというと、例えば「Google meet(ビデオ会議)の開始は先生だけ可能にしたい」のように、ユーザーによってアプリの使用権限を制御したい時に使います。

後々でも設定しなおすことは可能ですが、アカウントを作る前に大枠だけでも作っておいた方が楽なのでお勧めです。

組織部門の作成は、管理コンソールのここから行います。

組織部門の管理ページはこのようになっています。

左上(もしくは右下)にある黄色の+ボタンを押すと、新しく組織部門を作成することができます。

組織部門の作成画面では、名称・説明・親の組織部門の3つを入力します。「親の組織部門」を使えば、ディレクトリ構造(ツリー構造)にすることが可能です。例えば「生徒」の下に「2020中学1年」「2020中学2年」「2020中学3年」と作ることができます。

年度切り替え時には、2020中学1年→2021中学2年に、2020中学2年→2021中学3年に組織部門の名前を変更します。そして2020中学3年のメンバーは卒業生の組織部門に移動させればオッケーです。

組織構造はお好みで大丈夫ですが、私のサポート校では以下をテンプレートにして運用しています。良かったらご活用ください。

▼ 科学カフェ中学校(例)

  • 常勤教員
  • 非常勤教員
  • 職員
  • 生徒
    • 2020中学1年
    • 2020中学2年
    • 2020中学3年
  • 保護者
    • 2020中学1年
    • 2020中学2年
    • 2020中学3年
  • 卒業生
    • 生徒
    • 保護者
  • その他

今回の内容を踏まえて、次回はアカウント登録の手順について説明したいと思います。


コメント

  1. […] ステップとしては、まずはメールアドレスとパスワードの配布です。アカウント作成の記事でも書きましたが、「初ログイン時にパスワードを変更させる設定」にしておけば、初期パスワードを全員同じにしても大丈夫です。アカウント情報を伝える手間が軽くなるので、お勧めです。 […]

  2. […] しかし、初期設定では生徒同士でGoogle Meetを使って通話することも出来てしまいます。学校によっては「Google Meetは生徒同士で使わせたくない」ということもありますので、その設定方法について紹介します。(前提条件:組織部門に「生徒」を作ってあること。) […]