昨日、Facebookで「これからZOOMでオンライン授業をしようと思っている教員の方へ」という記事をシェアしました。ZOOMを使ったオンライン授業のやり方について情報が分かりやすくまとまっており、お勧めです。
文部科学省からは3月24日に「学校再開にむけてのガイドライン」が出されましたが、日本医師会が30日に「緊急事態宣言 もう発令してもよい」と発信したり、都内のロックダウンが議論されたりしている情勢を見ていると、残念ながら4月以降も学校再開は難しいのではないかと感じています。そうなると学校の選択肢のひとつとして、今まで以上にオンライン授業が注目・検討されるだろうと予想されます。
しかし、多くの学校がオンライン授業を導入し始めると、今までに無かった問題が浮上する可能性があります。それは、家庭でのインターネット通信の不具合です。
こちらのニュース(ネット通信量が急増 テレワークや休校が背景か 新型ウイルス)によると、3月の第1週は35%、第2週はおよそ40%と、平日の日中にインターネットの通信量が大幅に増えていることが分かります。一方、通信事業者ははおおむねピークの2倍程度の容量は確保していて十分対応できる、との見方もあります。
しかし、多くの家庭ではマンションタイプのように一本の回線を複数の世帯で共有しているため、同時に利用する人が増えると通信が混雑してしまいます。ましてやロックダウンで社会人のリモートワークが増えたとしたら、生徒のオンライン授業参加に支障が出るほどインターネット通信速度が遅くなる可能性があります。
いやいや、zoomはとても通信量が軽いんですよ、と。1時間あたり200~300MBだから、スマホの4G回線を使えば大丈夫でしょう、と。ごもっともだと思います。でも、そのzoomのサーバー自体が落ちてしまう可能性もあるのです。実際、3月16日(月)にzoomの通話サービスが「部分的に停止」しています(Zoom、テレワーク急増に伴い部分的な停止が発生)。zoomもサーバー増強の対応をしているでしょうが、民間企業ですので限度があると思います。多くの学校が一斉にzoomでオンライン授業をしたら、やはり難しいと思います。
こういった事態を想定して、学校の管理職の先生は今のうちに動いておいた方が良いと思います。具体的な対応策としては、次の3つをまずお勧めします。
- zoom以外サービスを使ったオンライン授業の検討
- 講義動画の配信準備
- 生徒一人一人にクラウドIDを付与(Google classroomがお勧め)
(明日に続く)
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