小学校・中学校の先生向けに、WordやPDFのプリントにふりがな(ルビ)を一括で付けられる無料のWebツール「ルビ振り先生」を作ったので、公開したいと思います。
以前、Wordの文章にルビを自動で振れるマクロを公開したところ、思っていた以上に多くの先生に使っていただきました。その一方で、「マクロの設定がうまくいかない」「テキストボックスの中までルビ振りしてほしい」「ルビの精度をあげてほしい」という声も、たくさんいただいてきました。
ルビ振り先生は、こうした声に応えるために作ったWebツールです。インストールも難しいマクロの設定も不要で、学校の端末からブラウザで開くだけで簡単に使えます。
ルビ振り先生でできること

- Word(.docx)とPDFのプリントに、ふりがなを一括で付けられます
- 「すべての漢字」から「中学範囲外の漢字だけ」まで、読む子に合わせて10段階の学年別ふりがなを選べます
- 本文だけでなく、表やテキストボックスの中の文字にもルビが入ります
- ページ数や配置が崩れにくいよう、レイアウトの保持を重視しています
- 文書をやさしい日本語に変換する機能もあります
- 無料・登録不要で、ファイルと文書本文は送信されません
使い方(3ステップ)
1. ルビ振り先生を開き、WordファイルまたはPDFを選びます。

2. ルビを振る漢字と、変換モードを選んで「ルビを振る」を押します。

ふつうのおたよりは「標準」、申込書や問題用紙のように配置が大事な文書は「紙面優先」を選びます。縦書きの文書は自動で見分けるので、選ぶ必要はありません。ファイルを選ぶと文書チェックの結果が表示されるので、迷ったら「おすすめ」の表示に従えば大丈夫です。
3. できあがったファイルが自動ダウンロードされます。

人名など特別な読みが必要な箇所は、ダウンロード後にWordのルビ機能でそのまま直せます。
変換例
実際のWord出力がこちらです。行間に余裕のある文書なら、すべての漢字にルビを振っても、行やページの構成は変わりません。表の中やテキストボックスにもルビが入っています。

学校の文書で使っても大丈夫?
ルビ振り先生では、選んだファイルや本文の内容は、先生のパソコンの中だけで処理されます。サーバーには送信されないので、配布前のおたよりや試験問題にも使いやすい設計です。
本当に送信されていないことは、簡単に確かめられます。ページを開いて「オフラインで利用可」と表示されたら、Wi-Fiを切ってみてください。通信がない状態でも、そのまま変換できます。
ルビがきれいに入る原稿のコツ
ルビは「行の上の余白」に入ります。余白が最初からある文書は、ルビを振ってもページ構成が変わりません。おたよりを作る段階で次の3つだけ意識しておくと、ルビ振りがきれいに仕上がります。
- 行間は「固定値」で、本文サイズ×1.5+1pt以上にする(本文10.5ptなら18ptがおすすめです)
- 表のセルやテキストボックスは、文字のまわりにひと回り余裕を持たせる
- 行末まで目一杯詰めず、段落の最後の行に2〜3字の余裕を残す
おわりに
ルビ振り先生は、何よりもまず、忙しい先生の手間を減らすためのツールです。ふりがなが必要な子のために、放課後にひとつずつルビを振ってきた先生を、私はたくさん知っています。その優しさが数十秒で形になるなら、先生は子どもと向き合う時間をもう少し取り戻せるはずです。
そしてその先に、「おたよりが届かない」子どもと家庭を減らしたい、という思いがあります。外国にルーツのある子、読み書きに困難のある子、そしてその保護者に、学校からの情報がきちんと届くように、今後も機能を少しずつ増やしていく予定です。
使ってみて気づいたことや、うまく変換できない文書があれば、お問い合わせから教えていただけるとうれしいです。今後の改善に役立てます。
先生方の毎日が、少しでも楽になれば幸いです。
