毎週月曜日は「先生のための Weekly 教育ニュース」というシリーズでブログを更新しています。今日は「教員採用試験の日程前倒し、例年より3カ月早い4月実施案」「修学支援の対象、子供3人以上の多子世帯に拡大」「都立高入試、英語スピーキングテスト導入に反対意見」について取り上げています。
教員採用試験の日程前倒し、例年より3カ月早い4月実施案
公立小中学校の教員採用試験の競争率低迷の打開策として採用試験の早期化が検討されていますが、計画として例年より3カ月早い4月実施案が出されています。
文部科学省は19日、教員採用試験の早期化を検討する協議会の初会合を開いた。
例年より3カ月程度早い4~5月から実施し、8月中に合格者を発表する案などを提示。早ければ2024年度に実施する採用試験からの導入を目指す。
協議会は都道府県・政令市の教育委員会や大学協会で構成。文科省は5~6月から実施し、8~9月に合格発表を行う案も示した。年明けから具体的な議論に入り、23年5月ごろに方針を取りまとめる。
多くの教委では現在、7月ごろから採用試験を実施し、10月ごろに合格者を発表している。しかし、民間企業の採用活動が早まる中、人材獲得面で不利になっているとの指摘があり、文科省はスケジュールの見直しを検討することにした。
修学支援の対象、子供3人以上の多子世帯に拡大
文部科学省は18日、大学や短大、専門学校などに通う学生への修学支援の対象を拡大する方針を明らかにした。世帯年収380万円未満だった対象を、年収380万円以上でも扶養する子供が3人以上いる多子世帯に広げる。2024年度をめどに導入する。
修学支援のあり方を検討している文科省の有識者会議で示した。
現行の制度では年収380万円未満の世帯の学生に、国は年間最大約70万円の授業料を補助し、給付型の奨学金同約91万円をあわせて支給している。一方で、年収が380万円以上の世帯の学生は、修学支援が受けられず返済義務のある奨学金しか利用できなかった。
都立高入試、英語スピーキングテスト導入に反対意見
正式決定された都立高校の英語スピーキングテスト活用ですが、「不受験者への対応」と「試験当日の運営体制」から反対意見が出されています。
東京都教育委員会が来月実施する英語スピーキングテストをめぐる動きが続いている。19日にはテスト理論や英語に詳しい研究者らが都立高校入試への活用反対を表明した。「話す力」を入試でも測りたい都教委は、問題はないと強調している。
言語学が専門の大津由紀雄・慶応大名誉教授や、英語教育に詳しい鳥飼玖美子・立教大名誉教授ら5人が都教委に要望書を提出し、19日に記者会見した。テスト結果の入試への活用見送りを求めた。