私のサポート校のひとつでは、入試のデジタル採点を導入しています。ここ数年の中学入試のトレンド「当日発表」や「午後入試」から分かるように、中学入試の採点現場は年々過酷になっています。中学入試採点では「早さ」と「正確さ」が求められます。そこでお勧めなのがデジタル採点です。デジタル採点であれば採点業務をITによって効率化できますし、採点ミスをなくすためのトリプルチェックも可能になります。入学試験の採点で苦労されている学校は、デジタル採点を検討されることをお勧めします。
デジタル採点のメリット
デジタル採点といっても、マークシートのようにITが勝手に採点するタイプのものだけではありません。私のサポート校では、以下のようなシステムのデジタル採点を使用しています。
- 解答用紙を印刷機を使ってJPGとして読み込む
- 画像をクラウドにアップし、受験生と問題の紐付けを行う
- webブラウザを使って、先生がシステムにログインする
- 教員は「割り振られた設問」を複数まとめて採点していく
- 同じ設問を複数人の教員で採点を行い、チェックする
- 採点が食い違っていた問題をピックアップして採点する
- システムが合計点の集計を自動で行い、採点終了
このようなデジタル採点のメリットは、「採点作業の人的ミスの防止」と「採点官である教員の負担削減」の2点です。
教員は「割り振られた設問」を複数まとめて採点していくためミスを減らせます。従来であれば「問1の解答はA、問2の解答はB、問3の解答は・・」といった流れで採点しますが、デジタル採点をであれば「問1の解答はA」という採点を「複数の受験生」に対してまとめて行うことができます。「解答はA」という採点を続けて行えるため、人的ミスを減らすことができますし、教員の負担も軽減されます。
加えて複数人の教員で同じ設問を採点することで、ダブルチェック・トリプルチェックが可能になります。同じ答案に対して違った採点結果になっているものだけシステムが自動判別してアラートを出してくれる仕組みです。これにより人的ミスをさらに減らすことが可能になります。
デジタル採点は導入するための金銭的コストはかかりますが、その代わりに「早さ」と「正確さ」、そして「教員の負担軽減」を担保することができます。来年年明けの入試でデジタル採点を導入するには、今がちょうど良いタイミングです。入学試験の採点で苦労されている学校は、デジタル採点を検討してみてはいかがでしょうか。
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