毎週月曜日は「先生のための Weekly 教育ニュース」というシリーズでブログを更新しています。今日は「10年ごとの教員免許更新制度、廃止へ」「大学独自の入試改革に補助金」「東京都の学校連携オリンピック観戦、全て中止」「文部科学省、5歳児向けの共通教育プログラム作成へ」について取り上げています。
10年ごとの教員免許更新制度、廃止へ
文部科学省は、教員免許に10年の有効期限を設け、更新の際に講習の受講を義務づける「教員免許更新制」を廃止する方針を固めた。政府関係者への取材で判明した。今夏にも廃止案を中央教育審議会に示し、来年の通常国会で廃止に必要な法改正を目指す。
文科省は免許更新講習に代わる教員の資質向上策として、オンラインなどを通じた研修機能の強化を検討している。教員免許更新制は第1次安倍晋三政権による法改正で2009年度に導入されたが、大きな方針転換を迫られることになった。
大学独自の入試改革に補助金
大学入試改革がことごとくペンディングになっている状況を考えると、大学入試改革に率先して取り組んでいる大学にインセンティブ(補助金)を出す制度は、改革を推し進めるのに一定の効果が期待できるでしょう。
文部科学省は、英語民間試験の活用など、入試改革に積極的に取り組む大学の補助金を増やす制度を創設する方針を固めた。全大学の入試改革に特化した補助金制度は初めて。今年1月に始まった大学入学共通テストでは、改革の柱だった英語民間試験や記述式問題の導入断念が決まっており、各大学の個別入試改革を促進する方針に転換する。
東京都の学校連携オリンピック観戦、全て中止
東京オリンピックの競技を子どもたちが会場で観戦する「学校連携観戦」について都教育委員会は9日、全ての観戦の中止を決めた。同日、都内の区市町村教委に通知を出したという。都や大会組織委員会などによる5者協議で都内会場での無観客開催が決まったことを受けて、対応を見直した。
文部科学省、5歳児向けの共通教育プログラム作成へ
文部科学省は、小学校入学時の学習態度や学力の差をなくそうと、5歳児向けの共通教育プログラムを作る方針を決めた。幼稚園や保育園、認定こども園で生活や学習の基盤となる力を養い、小学校入学後の学びにつなげる。近く中央教育審議会で検討を始める。
同省は2022年度からモデル事業をスタートし、効果的な教育活動をプログラムとしてまとめ、23年度以降の全国普及を図る。
プログラムでは、生活や学習の基盤となる「言葉」、「情報活用」、「探究心」に関する能力や態度の育成を目指す。例えば「言葉」では、絵本の読み聞かせやゲームなどで 語彙ごい を豊かにし、「情報活用」は遊びながらタブレット端末などに触れる。「探究心」では、砂場で土に水をかけるとなぜ固まりやすいのかなど、身の回りの疑問の話し合いなどが考えられる。活動を通じ、小学校での学習に結びつくような好奇心や粘り強さ、協調性などを養う。
この取り組みが幼児教育の質を高めることに繋がるのであれば良いのですが。児童ひとりひとりの発育段階や個性の違いをきちんと考慮したプログラムになることを願います。