Home » 保護者向けの記事 » ポートフォリオ作成で育まれる子供の能力

ポートフォリオ作成で育まれる子供の能力

eポートフォリオの大学出願ポータルサイト JAPAN e-Protfolio の運営認可が、文部科学省によって取り消されることになりました。eポートフォリオとは、総合型選抜(旧AO入試)や学校推薦型選抜(旧推薦入試)だけでなく一般入試においても、受験生を「多面的・総合的」に評価しようという試みでした。この試みは今回のJAPAN e-Protfolio の認可取り消しによって頓挫してしまうかもしれません。しかしながら、子供たちがポートフォリオ作成を行うことは、将来に必要な「ある能力」を育むことに繋がっています。子供の将来を考えると、ポートフォリオを自力で作成できるようになることは有意義だと思います。


【スポンサードリンク】

「自分の物語」を説明できる能力

中学校・高校の現場にいると、「ポートフォリオの目的」を「大学に合格すること」だと考えてしまいます。確かに大学合格は大事なことですが、ポートフォリオの本質は「大学受験のツール」ではありません。たくさんの意見があると思いますが、ポートフォリオの本質は「自分のブランディング」だと私は考えています。

ポートフォリオでは、自分をブランディングするために文章を書きます。例えば大学入試のポートフォリオであれば、「なぜ自分が大学(学科)に入りたいのか」「自分を合格させると大学にどんなメリットがああるのか(=自分が成果を出せる人間であること)」を大学側に対して説得することになります。

説得力があるポートフォリオとはどのようなものでしょうか。まず第一に、「自分の過去の体験とエビデンス(実績)」に基づいて書かれていること。そして第二に、自分の夢や目標についてストーリーテリングされていることです。

「ストーリーテリング」とは、伝えたい思いやコンセプトを、それを想起させる印象的な体験談やエピソードなどの“物語”を引用することによって、聞き手に強く印象付ける手法のことです。抽象的な単語や情報を羅列するよりも、相手の記憶に残りやすく、得られる理解や共感が深いことから、企業のリーダーが理念の浸透を図ったり、組織改革の求心力を高めたりする目的で活用するケースが増えています。

コトバンクより引用

学生の頃からポートフォリオ作成の練習をしておくことは、将来にとって有意義な投資だと思います。なぜなら、ポートフォリオを書く機会は人生でたくさんあるからです。お分かりですね。就職活動のエントリーシートや転職時の面接対策です。「自分の物語」を分かりやすく説明できる力は、将来の子供たちにとって必要な能力のひとつです。

JAPAN e-Protfolio の認可取り消しによって、学校によっては「eポートフォリオはもう必要ないよね」と思われているかもしれません。確かに、大学入試でポートフォリオを使うことはないかもしれません。しかし、「ポートフォリオを作る練習」は、間違いなく子供たちの将来にとって意味のあることです。ポートフォリオに関わる先生方は、是非このことを覚えていてください。