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学校向け G Suite 導入の手引き(9)名前の文字化け対応と管理者権限

学校向けG Suite 導入のノウハウです。前回までの作業で先生・生徒・保護者のG Suiteのアカウントを作成することができました。G Suite導入のロードマップでは、この後は「6. 教職員・生徒・保護者のグループ(メーリングリスト)作成」になっていますが、その前に「名前の文字化け対応」と「G Suiteの管理者権限」について今日は説明したいと思います。


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名前の文字化け対応

G Suiteアカウント作成の方法としてCSVファイルを使った一括登録を紹介しましたが、この方法にはひとつ弱点があります。それは、名前の旧字体が「_(半角のアンダーバー)」に文字化けしてしまうことです。

例えば「髙山太郎」という生徒がいた場合、髙(はしごたか)は旧字体のため、G Suite上では「_山太郎」と登録されてしまうのです。これは嫌ですよね。

ですので、教員・生徒・保護者のアカウント登録が一通り終わった段階で、旧字体の名前を手作業で修正してあげる必要があります。

まずは名前が文字化けしているアカウントを検索してみましょう。管理画面上部にある検索ボックスに「_(半角のアンダーバー)」を入力してみましょう。

赤い四角で囲んだ検索ボックスに「_」を入力して検索してみましょう

すると、名前が文字化けしているアカウント(ユーザー)の一覧を得ることができます。

あとはこれらのユーザーを選択し、「ユーザー名の変更」ボタンから文字化けを直していけばOKです。ただし、この作業は結構大変です。

上の画像では4名のアカウントしか文字化けしていませんが、実際の学校現場では数10名〜100名ぐらいのアカウントが文字化けしています。単純作業とはいえ、G Suiteの担当者が1人で対応するのはちょっと大変です。

そこで、こういった修正作業を他の先生にも協力してもらえるように、G Suite内の管理者権限の割り振り方について説明したいと思います。

G Suiteの管理者権限

まずはG Suite内の権限を付与したいアカウントを見てみましょう。ユーザーのストレージ情報、ユーザー情報、セキュリティ情報、グループ情報が表示されている下に「管理者権限とロール」という項目が見つかります。

「管理者ロールと権限」をさらにクリックすると、詳細画面が表示されます。

この「ロール(役割)」をアカウントに割り当てることで、そのユーザーがG Suite内である決められた権限(例えばユーザーの名前を変える等)を得ることができます。

G Suiteには最初からロールが6つ用意されていますが、学校現場で主に使うのは特権管理者、ユーザー管理者、グループ管理者の3つです。それぞれのロールの説明は次の通りです。

  • 【特権管理者】一番強力な管理者権限で、なんでも出来ます。
  • 【ユーザー管理者】管理者以外のユーザーに関する全ての操作が行えます。
  • 【グループ管理者】G Suite内のGoogleグループに関する全ての操作が行えます

私がお勧めしている運用方法としては、特権管理者のユーザーが2〜3人。そしてユーザー管理者とグループ管理者の両方のロールを持ったユーザーを数人〜10数人、という布陣です。

特権管理者は権限が強力過ぎるため、特権管理者の人数を増やすと危険です。3人以内に抑えることをお勧めします。しかし特権管理者が1人だけだと、その先生がパスワードを忘れるなどのトラブルがあった場合に対応出来なくなるので、最低2人はいた方が安心です。

特権管理者の先生が決まったら、あとはG Suiteの設定を手伝ってくれる先生(例:ICT委員会のメンバーの先生たち)を「ユーザー管理者」と「グループ管理者」の両方のロールを付与してあげましょう。G Suiteの設定でマンパワーが必要になるのは、ユーザーに関することがグループに関することぐらいですので、この二つがあれば十分です。

「ユーザー管理者」のロールが付与されていれば、そのアカウントで「ユーザーの名前の修正」は可能になりますので、協力して文字化けを直していってください。


コメント

  1. […] 注意事項としては、パスワードのリセットは「特権管理者」もしくは「ユーザー管理者」の権限があるアカウントでしか実行できません。パスワードリセットの対応をする先生には、「ユーザー管理者」の権限を付与しておきましょう。「ユーザー管理者」の権限の与え方は、こちらをご覧ください。 […]

  2. […] G Suiteの特権管理者アカウントは、一番重要なアカウトです。もし特権管理者のアカウントが外部に流出してしまったら、その学校のG Suite上のデータ全てが流出したのと同じだからです。特権管理者のアカウントは、セキュリティ対策を最大限に注意ましょう。 […]