徳島県にある私立学校「神山まるごと高専」が5月1日、全学生・教員にChatGPTの有償ライセンスを付与することを発表しました。多くの学校が文部科学省が作成中のガイドラインを待っている最中、神山まるごと高専はChatGPTを活用していく方針を大きく打ち出しました。神山まるごと高専のコンセプト「テクノロジー×デザインで人間の未来を変える学校。」に相応しい方針だと思います。公式ホームページにはChatGPT導入のメリットや留意点などが述べられており、教育関係者は参考になるかと思います。ぜひチェックしてみてください。
神山まるごと高専
神山まるごと高専のホームページはこちらになります。
学生向けのメリット
・最新テクノロジーに触れ、モノをつくるアイディアの可能性を広げる
変化の激しいテクノロジーの領域において最新の技術やサービスに触れ続けることは重要です。ChatGPTを日々活用し、使いこなすことで、モノ作りにおける活用やサービスアイディア、ビジネスアイディアの発案が促進されます。・学習の効率化
学生が日々の学習において、わからないこと、理解が難しいことに直面した場合、ChatGPTに尋ねることにより、迅速に一定の回答を得ることができます。また、複雑な概念や専門的な知識・用語であっても、ChatGPTとの対話により理解しやすくなります。例えば学生がプログラミングの問題に直面した場合、ChatGPTを利用することで、特定の機能や文法に関する疑問点について、すぐに回答を得ることができます。また、大量の資料などをChatGPT自体にまとめさせることにより、効率化できます。
教員向けのメリット
・教育の質向上
講義などの資料作成において、ChatGPTを用いることで作業効率を上げることができます。例えば、過去の講義資料や教科書からの引用や参考文献の検索、要約やまとめの自動生成、または問題文の作成など、様々な作業の効率化や自動化を行うことが可能です。そうすることで、教員は、何をどのように教えるべきかという授業の本質に向き合う時間を多く取ることができるようになります。・自己学習支援
教員みずからが自身の学習のためにChatGPTを利用することで、学習における生成系AIの有効的活用を模索するととともに、学生や教職員に共有し議論してくことで教育の質の向上につなげていきたいと考えています。これらはメリットの一例に過ぎず、ChatGPTを利用する中において、学生および教員の新たな利用方法の発見や、ChatGPTそのものの開発から得られる新しい機能方法の提供がなされることを、本校は歓迎します。
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