東京都池袋の東京芸術劇場で開催されている「第九のきせき~ホワイトハンドコーラスNIPPON写真展」に行ってきました。不朽の名作、ベートーヴェン作曲『第九』第4楽章を、ホワイトハンドコーラスNIPPONの子供たちが手話を使って表現します。暗闇の中、「光る手袋」によって描かれた手話のキセキが、田頭真理子さんの撮影によって鮮明に可視化されます。その写真からは、表現者としての子供たち、聞こえない世界に響く手話、ベートーヴェン第九の音楽、そしてフリードリヒ・シラーの詩に込められた想いを感じ取ることができます。素晴らしい芸術作品でした。ホワイトハンドコーラスNIPPON写真展は11月21日 (日)17時まで開催されていますので、興味のある方はぜひご覧になってください。お勧めです。
写真展の概要
- 期間:2021年11月18日(木)〜21日(日)
- 公開時間:10:00-19:00(18日は13時より公開、21日は17時終了)
- 会場:東京芸術劇場(池袋駅直結)5階ギャラリー2
- 入場無料
- 撮影:田頭真理子
公式ホームページはこちらです。
11月20日(土)と21日(日)には展示会場で写真展ワークショップも開催されるので、興味のある方はこちらにも参加されてはいかがでしょうか。(私は予定があって参加できず。。残念です。)
◎写真展ワークショップ ろう者メンバーによる第九の手話解説付き
写真家の田頭真理子と、ろう者俳優の井崎哲也によるワークショップが開催されます。解説、対談および手歌を一緒に表現するコーナーがあります。
日程:
11月20日(土)17:00~/ 18:00~ 各30分
11月21日(日)11:00~/ 12:00~ 各30分
場所:東京芸術劇場 ギャラリー2
参加費:500円お申込み:info#elsistemaconnect.or.jp
※要予約(#は半角の@に置き換えてください)定員:各回20名
写真展の感想
写真展、とっても良かったです!
普段は白い手袋をつけて手話で歌っているホワイトハンドコーラスNIPPON『サイン隊』の子供たちですが、今回は「光る手袋」を着けての登場です。真っ暗闇の部屋の中、ベートーヴェン作曲『第九』第4楽章を手話で歌う子供たち。その様子を田頭真理子さんが撮影されたそうです。
多くの作品は上の写真のように、子供たちが手話で表現しているその『数瞬』を見ることができます。写真に写っている子供たちの表現者としての表情や手話の軌跡が素晴らしいのですが、実はそれだけではありません。1枚1枚の写真に写っている手話にはちゃんと『言葉』と『意味』があり、その背景には『音楽』と『詩』があるのです。
最初に写真展を一巡したときは、表現者としての子供たちの姿にただただ圧倒されたのですが、一緒に掲載されていた『シラーの詩』を読み、BGMの『ベートーヴェン第九』に耳を傾けているうちに、大きな流れの中にいる子供たちを感じられるようになりました。その大きな流れがいったい音楽なのか詩なのか、それとも子供たちの想いなのかは分かりませんが、とても感動しました。素敵な写真展を本当にありがとうございました。
ホワイトハンドコーラスNIPPONでは、「すべての子どもたちにホンモノの音楽体験を」という想いで活動を続けており、私も心から応援しています。クラウドファンディングのマンスリーサポート会員も募集していますので、共感していただける方はぜひこちらもご覧ください。
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