休校前に学校が優先して準備しておくべきこと

変異株による感染拡大に伴い、臨時休校やオンライン授業切り替えを検討している学校が増えています。私の方にも知り合いの先生方からオンライン授業についての相談が多く寄せられています。ご相談の内容の多くは「オンライン授業をどうすれば良いか」についてなのですが、実はその前に学校が対応すべきことが2点あります。それは(1)連絡手段の確保と(2)生徒の情緒的なサポートです。オンライン授業の準備も大事ですが、まずはこの2点を優先的に準備しておくことをお勧めします。


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連絡手段の確保と情緒的なサポート

まず(1)連絡手段の確保では、オンラインを活用できるよう対応することが急務です。従来のようにプリントや電話ベースで行っていたのでは、何より先生方が忙殺されてしまいます。生徒1人1台に配付されているICT端末を持ち帰れるようにすることは当然のこととして、連絡に使うためのツール整備とご家庭のインターネット環境のフォローが大事です。臨時休校になっても慌てることなく対応できるよう、(1)連絡手段の確保をしっかり進めておきましょう。

次に重要なのが、(2)生徒の情緒的なサポートです。オンライン授業の準備よりも、こちらを優先しましょう。情緒的なサポートをするためにはオンラインの双方向が必須ですが、ポイントは2つあります。

一つ目のポイントは、子供同士の交流を持つ場を用意してあげること。二つ目のポイントは、双方向が大事だからと言って全ての授業をオンラインで行う必要はないということです。

お勧めの対応方法は、オンライン朝会・夕会の実施です。5分〜10分程度で良いので、毎日ZoomやMeetで開催するとよいでしょう。短時間ですので教員の負担は大きくありません。毎朝、毎夕の決まった時間に行うことで、休校中でも生徒の生活リズムが安定して、メンタル面も安定します。

先生に余力があれば、オンライン自習室を開催するとさらに効果的です。オンライン自習室は自由参加として、生徒同士で学びあっても良いし、わからない箇所を先生に質問してもよい場とするのです。生徒同士の交流の場を用意してあげることが、情緒的なサポートの最善の方法になります。

オンライン朝会・夕会やオンライン自習室については、こちらの書籍がおすすめです。

以上のように「連絡手段の確保」と「情緒的なサポート」の準備ができたら、当然ですがオンライン授業をはじめとした「学習のサポート」の対応が大事になります。休校中の学習サポートについては、また別の機会に記事にしたいと思います。