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N高等学校のプレスリリース、新たにS高等学校を新設

昨晩、学校法人角川ドワンゴ学園はプレスリリースを出し、茨城県つくば市に第二のN高である「S高等学校」を新設すると発表しました。夜7時からはYouTubeで発表会もライブ配信されたため、既にニュースを耳にした人も多いと思います。そこで今日は、今回のN高プレスリリースのポイントと、私が個人的に注目している内容について紹介したいと思います。


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茨城県つくば市に第二のN高である「S高等学校」を新設

こちらが学校法人角川ドワンゴ学園のプレスリリースと、YouTubeで行われた発表会の動画です。(お時間のない方はプレスリリースを、じっくり聞いてみたい方は動画をお勧めします。発表会は倍速で1時間ぐらいで聞けます。)

今回のプレスリリースのポイント

ホームページ「N高とS高について」を読むと分かりますが、N高とS高の違いは「学校の所在地(スクーリングの参加場所)」「スクーリング日程」「校長先生」だけです。「コース内容」や「学習カリキュラム」、「学費」などは、実はN高とS高で全く同じなんです。

それでは、なぜ新しく「S高等学校」が設立されたのかというと「N高等学校の規模拡大のため」です。

こちらがN高の生徒数の推移です。毎年、生徒数が1.5倍に増えているのが分かります。

N高のキャパシティは生徒数2万人程度だそうですが、このままのペースで生徒数が増えていくと、来年度には2万人を越えてしまいます。そこでN高と全く同じS高を新設したということです。

つまり、今回のプレスリリースの一番のポイントは、「N高ユーザーの量的拡大」だと考えれば良いでしょう。

来年4月のN高の生徒数は2万人ぐらいかなと予測していましたが、想像以上に広域通信制のニーズがあるようです。広域通信制学校がキャズムを超える日は近いかもしれません。

その他の個人的な注目ポイント

「S高等学校の新設」以外で気になったプレスリリースのポイントは2つあります。

1つめは、VRの教育活用(普通科プレミアム)です。

VRは教育と非常に相性の良いテクノロジーですが、世界中を見渡しても中高で本格活用できている学校はありません。N高・S高がそこにチャレンジをしていくわけで、これはとても注目しています。

VR×教育が効果的かどうかは抜きにして、その環境にチャレンジする生徒たちには十分なリターンがあるだろうと考えています。

VRは非常に将来性のあるテクノロジーですし、VRで教育を受けた生徒たちは、言わばVRネイティブになるわけです。デジタルネイティブであることが「大人になってからの強み」になるように、VRネイティブであることも「希少性が高い強み」になると思います。

2つめは、クラスメイトと繋がれるオンライン授業コース(オンライン通学コース)です。

N高の従来のネットコースでは、「好きなときに好きなだけネットで学ぶ」というコンセプトだったため、Slacなどのツールでクラスメイトとの繋がりはあるものの、学びのベースは個人にあったと思います。

新しいオンライン通学コースでは、ネットコースよりも「クラスメイトとの繋がり」が重視されています。オンラインでの学びも、対面形式のグループワークが中心で、コミュニケーションスキルや主体性が養えるように設計されています。

イメージとしては、コロナで休校中だった時の「学校のオンライン授業の雰囲気」だと思います。「少人数制のアウトプット型授業」と銘打っていますので、ミネルバ大学の授業に近いかもしれません。

今後もN高・S高からは目が離せませんね。