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スライドを背景にプレゼンテーションができる「mmhmm(んーふー)β版」を使ってみた

最近巷で評判の「mmhmm(んーふー)」というアプリをご存知でしょうか。このアプリを使うと、スライドを背景にしてプレゼンテーションができるようになります。「あれ、どこかで見たことのある機能だな」と思った人はその通り。このアプリが提供する機能は、先日Zoomに追加された新機能と全く同じなのです。

Zoomで使える機能なら、わざわざ別のアプリを使うことはないかな。私も実はそう感じていたのですが、「mmhmm(んーふー)」を使ってみて考えが変わりました。今日はこの新しいアプリを紹介したいと思います。

注意:「mmhmm(んーふー)」はクローズドβテスト、つまり開発途中のアプリです。Macにしか対応していないことに加え、アプリを体験するには申し込みが必要です。私は申請してからアプリを使えるようになるまで3週間かかりました。


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mmhmm(んーふー)の特徴

百聞は一見に如かず、まずはこちらの動画をごらんください。

Zoomの新機能との一番の違いは、非常に多くの「見せ方」が可能だという点です。Zoom新機能の見せ方のバリエーションは、「自分の映像」の位置をマウスで調整したり大きさを変更したりできる程度でした。

しかし「mmhmm(んーふー)」では、「自分の映像」の位置・大きさの調整はもちろんのこと、自分自身を透明にしたり、スライドのバーチャル背景を設定できたり、動画を背景にできたり、手元のスマホの画面を表示できたり、「自分の映像」を円形トリミングできたり、さらにはアプリだけで録画も可能です。

最近のアップデートでは、操作しやすくするためにゲームコントローラー対応したり、複数人で同じプレゼンテーションをできるようになったりと、とにかく出来ることのバリエーションがZoomの比ではありません。

ここまでは「mmhmm(んーふー)」をベタ褒めしてみましたが、もちろん欠点もあります。まずアプリの操作(UI)が分かりにくいと感じたのですが、今はまだβ版(開発中)なので仕方がないですね。製品版がリリースされるころには改善されると思います。

一番の気になる点は、パワーポイントでプレゼンテーションしようと思った時に想定以上の手間がかかることです。ユーザー体験としては非常によろしくないですね。なんでこんな仕様にしたのか不思議です。

パワーポイントでプレゼンする際の具体的な手順はこちらの記事が分かりやすかったです。

mmhmm(んーふー)の本質

最後に、「mmhmm(んーふー)」の将来の立ち位置について考えてみたいと思います。

実際に使ってみる前の「mmhmm(んーふー)」の印象は、プレゼンテーションに特化したカメラアプリでした。サービスのイメージとしてはSnap Cameraに近い印象でした。

ですので、Zoomが新機能をリリースした時は、「mmhmm(んーふー)」は正直きついだろうなと思いました。プラットフォームに依存するサービスは、プラットフォームに同じ機能が追加されたら生き残れませんよね。そう考えていました。

でも実際に「mmhmm(んーふー)」を使ってみたところ、サービスの印象ががらりと変わりました。ああ、このサービスは単なるカメラアプリではなかったな、と。「mmhmm(んーふー)」の本質は、プレゼンテーション演出を作るためのサービスです。

コロナの影響でオンライン授業やオンライン講演会が増えたため、ついつい「オンラインビデオ会議」をベースに物事を考えてしまっていました。たしかにオンラインでの利用は「mmhmm(んーふー)」の大事なニーズだと思いますが、「mmhmm(んーふー)」が使われるのはそこだけではありませんね。

分かりやすい例で言うと、YouTubeの動画作成のシーンです。今までは高価な動画編集ソフトを買って、時間をかけて動画を編集する必要がありました。でも「mmhmm(んーふー)」を使えば、初心者でも簡単に「プレゼンテーション系の動画」を撮影・制作ができてしまうのです。これはとっても強力なニーズですよね。「mmhmm(んーふー)」の強みは、実は非同期型のコンテンツの方にあるのだと思います。

「mmhmm(んーふー)」はまだ開発途中のサービスです。これからどんなサービスに育っていくのか今から楽しみですね。アプリに興味のある方は、こちらからβ版の体験利用を申し込んでみてください。おすすめです。