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【開催レポート】第4回新中学入試セミナー(10)新タイプ入試の第一人者とZ世代の生徒によるパネルディスカッション

(承前)2月16日(日)に開催された第4回新中学入試セミナーの開催レポート(10)です。新タイプ入試とPBLをテーマにしたパネルディスカッションの続きです。パネリストは聖学院の児浦良裕先生に工学院の田中歩先生、和洋九段女子の新井誠司先生、そして首都圏模試センターの北一成先生です。これらの先生方に、和洋九段女子の中学三年生6人が加わり、PBLと「自己変容のきっかけ」をテーマに対話が進んでいきました。


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子供が変容する「様々なきっかけ」

パネルディスカッションの後半には、会場の参加者からの質問も行われました。例えば、ある保護者の方から「家庭では、どのようなことを意識したらよいでしょうか」と質問があると、パネリストの先生方から「子供の目線で対話をしてあげてください。」「否定ではなく、WhyやHowなどの質問をしてあげてください」「私立学校が開催している思考力セミナーに参加することもお勧めです」と様々な意見が出てきました。

また、個人的に印象深かったのは、聖学院の児浦先生のお話です。ある小学生の男の子が、聖学院のレゴを使う思考力セミナーに参加したそうです。彼はレゴで作品を作ることは得意でしたが、それ以外のことはとても苦手でした。そこで彼は、聖学院の思考力セミナーの内容を参考に、自分で作ったレゴ作品を説明する作文に毎日取り組んだそうです。その結果、彼はレゴを使わない聖学院の思考力入試(M型思考力入試)でも優秀な成績で合格したそうです。彼にとっては、聖学院の思考力セミナーこそが「変容するきっかけ」だったのでしょう。

パネルディスカッションの最後の話題は、「自分が変容したきっかけ」についてでした。和洋九段女子の生徒たちは、参加者たちに向けて自分の体験について詳しく話をしてくれました。

  • 私のきっかけは授業参観でした。親に初めて自分のプレゼンを見られたとき、普段とは違う緊張があってヘラヘラしちゃったんです。案の定、クラスメイトの評価(プレゼンシートの結果)が酷かったです。それがきっかけで、夕食の準備をしている母の前で今日の出来事とかを話すようにしたんです。母には「うるさいっ」てよく言われてましたけど、止められはしないで聞いてくれました。それが良かったのだと思います。
  • 私のきっかけは、中学一年生の頃の旅行計画のプレゼンです。私のプレゼンは、原稿をただ読むだけで声も小さかったんです。でも冬休みのとき、自分のプレゼンを動画を撮って見てみたら気づきがあって、それがきっかけだと思います。
  • 私は一年生から続けている学級委員の仕事がきっかけだと思います。やりたいことを友達に提案できるようになったし、意見をまとめるのも得意になれたと思います。
  • 戦争についてのプレゼンがきっかけでした。私は準備にしっかり時間をかけるタイプで、プレゼンの原稿もしっかり準備するんです。でも2回目のプレゼン時に原稿を家に忘れてしまって、仕方なく即興でプレゼンをやったんです。そうしたら思ったよりも上手くできて。このことがきっかけで自分が変わったと思います。

和洋九段女子の生徒たちも、みな一人一人違った「きっかけ」によって変容してきたのだと分かりますね。同時に、PBLの授業や学校での出来事、友達や親と会話が、子供たちにとって大事な「きっかけ」になっていることも参加者たちは気づかれたと思います。SDGsスゴロクワークショップでは、和洋九段女子の生徒たちがZ世代の可能性を私たちに見せてくれた。PBLという学びは、Z世代の生徒たちが成長するうえで大事な役割を担っているようですね。(続く)