毎週月曜日は「先生のための Weekly 教育ニュース」というシリーズでブログを更新しています。今日は「教職調整額大幅増に、教育現場から冷めた声」「小6と中3の全国学力調査、200万人参加」「文部科学省のDXハイスクールに1010校が認定、デジタル教育の拠点に」「成績・出欠管理、国が共通システム促進 小中校の負担減」について取り上げています。
教職調整額大幅増に、教育現場から冷めた声
「ブラック職場」と言われる公立学校教員の給与制度が半世紀ぶりに見直されることになりそうだ。その案は、時間外勤務手当(残業代)を支払わない代わりに支給される「教職調整額」の割合を現行の給与月額4%から10%以上に引き上げるというものだが、教育現場や有識者の反応は芳しくない。「給料は今のままでいいので業務を減らして」。聞こえてくるのは、人員増や業務圧縮を求める切実な訴えだ。
こちらの中原教授のブログでは、教中教審における議論の問題点について非常にわかりやすく解説してくださっています。「ストッパー(stopper)なく」して、「⻑時間労働是正なし」。「教師 の well-being」なきところに、「子どもの well-being」なし。ぜひこちらもご一読ください。
小6と中3の全国学力調査、200万人参加
小学6年生と中学3年生を対象とした文部科学省の全国学力調査が18日にあった。国公私立の小中学校計約2万8千校(全体の97.7%)、約200万人が参加した。実施教科は国語と算数・数学。結果は7月末に公表される。
文科省によると、前日夜に起きた豊後水道沖を震源とする地震の影響で、愛媛、高知両県で小中学校計13校が休校し、調査を後日に行うか検討中という。愛媛県の特別支援学校1校は、後日行うことを決めた。このほか、能登半島地震の影響で石川県輪島市の小中学校は参加しなかった。
文部科学省のDXハイスクールに1010校が認定、デジタル教育の拠点に
文部科学省が2024年度のDXハイスクール認定校を発表しました。DXハイスクールとは、デジタル人材の育成と文理横断型の探究学習に取り組む拠点です。これは、スーパーサイエンスハイスクール(SSH)に似た、より広範な取り組みと考えることができます。認定を受けた高校は、高性能コンピュータや3Dプリンターの設置、さらには民間企業や大学の専門家を招いての特別講義など、様々なサポートが政府の補助を通じて提供されます。
成績・出欠管理、国が共通システム促進 小中校の負担減
政府は、公立の小中学校で教員が日々使用する業務システムの共通化を促進する方針を発表しました。具体的には、公立学校で用いる生徒の成績管理や出席記録を扱う書類のフォーマットと機能を、クラウドサービスを通じて統一します。私がサポートする私立学校では、すでにこのようなデジタル化が進んでいますが、今回の政策では、全国の公立小中学校でも同様の取り組みが進められることになります。今年度中には基本方針が策定され、2026年度からのシステム更新を機に、段階的に共通のクラウドシステムへの移行が開始される予定です。今後の進展に大いに期待が寄せられています。