Home » 宇宙教育の記事 » 【速報】国立天文台が“ブラックホールが自転”の証拠を観測

【速報】国立天文台が“ブラックホールが自転”の証拠を観測

今日は宇宙・ブラックホールに関する速報の紹介です。国立天文台などの国際研究グループが「ブラックホールが自転している」という証拠が得られたと発表し、注目を集めています。これまでにもブラックホールの自転を示唆する研究はありましたが、明確な証拠が得られたのは今回が初めてです。この成果は27日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表されたそうです。ブラックホールの謎がまたひとつ解明され、個人的にとてもワクワクしています。


【スポンサードリンク】

巨大ブラックホールの「自転」を示す新たな証拠

今回のニュースは色々なところで報道されていますが、詳しく知りたい方は国立天文台の特集ページをお勧めします。

Zhejiang Lab(中国)、国立天文台、東京大学宇宙線研究所、総合研究大学院大学、工学院大学などの研究者らによる国際研究チームは、東アジアVLBIネットワークをはじめとする観測装置を用いて、楕円銀河M87の中心から噴出するジェットの運動を詳しく観測しました。過去20年以上にわたって得られた多数の画像を分析しまとめた結果、ジェットの噴出方向が約11年周期で一般相対性理論が予言する歳差運動(首振り運動)をしていることを発見しました。本成果は、M87の巨大ブラックホールが自転(スピン)していることを強く示すとともに、強力なジェットの発生にブラックホールの自転が深く関与していることを裏付けるものです。研究成果は、英国の科学雑誌『ネイチャー』に2023年9月27日付で掲載されました。(2023年9月28日プレスリリース)

こちらが、ブラックホールが自転する様子をシミュレーションした動画になります。