毎週月曜日は「先生のための Weekly 教育ニュース」というシリーズでブログを更新しています。今日は「中学校の部活動の地域移行、懸念受け対応見直し」「公立の小中学生8.8%に発達障害の可能性」「公立学校教員の給特法、見直しのための論点整理へ」について取り上げています。
中学校の部活動の地域移行、懸念受け対応見直し
教員の働き方改革として期待されている部活動の地域移行ですが、2025年度末としてきた達成目標を見直す方針となってしまいました。残念ですね。
政府は、来年度から中学校の休日の部活動を地域のスポーツクラブなどに移行する取り組みを始めることにしていましたが、地域によっては指導者や施設の確保が難しいという指摘が出されたことから、来年度は調査を行うなど対応を見直すことになりました。
教員の働き方改革などと両立させるため、政府は中学校の休日の部活動について、来年度から段階的に地域のスポーツクラブや文化芸術団体などに移行する取り組みを始めることにしていました。
これに対し自治体や学校の関係者から、地域によっては指導者や施設の確保が難しいという指摘のほか、新たに発生する費用など保護者の経済的負担が重くなるのではないかという懸念が相次ぎました。
このため政府は対応を見直し、来年度は地域の実情を詳しく把握するため調査や研究を行うことになりました。
公立の小中学生8.8%に発達障害の可能性
通常学級に通う公立小中学校の児童生徒の8・8%に発達障害の可能性があることが13日、文部科学省の調査で明らかになった。10年前の前回調査から2・3ポイント上昇し、35人学級なら1クラスに約3人が読み書き計算や対人関係などに困難があるとみられる。このうち約7割が各学校で「特別な教育的支援が必要」と判断されていなかった。文科省は「特別支援教育の知識がある教員が少なく、適切な支援ができていない可能性がある」としている。
調査は今年1~2月、全国の公立小中高校の通常学級に在籍する子ども約8万8500人を抽出し、学級担任らが子どもの発達障害を診断するチェックシートに回答(回収率84・6%)。知的発達に遅れはなくても、学習面や行動面に著しい困難を示す子どもへの支援を検討するため、学習障害(LD)▽注意欠陥多動性障害(ADHD)▽高機能自閉症――の三つについて評価した。医師の診断や、専門家チームの判断によるものではない。
公立学校教員の給特法、見直しのための論点整理へ
公立学校の先生にとって気になるニュースですね。教員の働き方改革や処遇改善につながる議論を期待しています。
文部科学省は15日、公立学校教員に時間外勤務手当を支給しないと定めた教職員給与特別措置法(給特法)の見直しに向け、課題を整理する有識者会議を設けると発表した。20日に初会合を開く。論点や法律的な問題点をまとめ、来春以降に始める法改正を含めた議論に反映させる。
文科省は来春、教員の残業時間などを調べた2022年度の「教員勤務実態調査」を公表する。多忙化が指摘される教員の勤務状況を明確にした上で、中教審が働き方改革や処遇改善について、法改正も含めて検討する見通し。
給特法では教員に給与月額4%相当の「教職調整額」を支給し、時間外手当の支給を認めていない。
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