昨日はサポート校にてICT教員研修を実施しました。実施したといっても私は補佐的な立ち位置で、研修講師役はICT運営チームの先生方です。今回の研修では複数のテーマが用意されており、例えばロイロノートやGoogleフォーム、GoodNote5など、先生自身が受講する内容を選べるようになっています。教員のICTスキルがある程度高くなると、一律に同じ内容を研修するよりもこうした形式の方が研修効果が高くなるからです。
教員研修の目的
私がサポートしている学校では、教員研修の目的を2つおいています。ひとつはシンプルに「スキルの伝達」です。ICT研修の場合は、当然ICTに関するスキルを身に付けることですね。
研修のもうひとつの目的は、「教員間で学び合う関係性の構築」です。この目的のために研修では「誰に聞けば分かるか」と「質問しやすい関係性」の2点を意識して設計しています。
前者はトランザクティブメモリーといって、アメリカの社会心理学者ダニエル・ウェグナーが定義した概念です。「誰が何を知っているかを認識すること」によって組織内での情報の共有化が促進されるというわけです。
「誰に聞けば分かるか」と「質問しやすい関係性」が研修会によって達成されれば、研修会後の日常においても、困ったことがあれば職員室内で解決できるようになります。研修会の限られた時間でスキルを身につけることも大事ですが、長期的に見ればどちらが学校にとってプラスかは明白ですね。
教員研修をおこなっている先生は、ぜひこの点を意識してみてください。