今日紹介するのは、上級者向けの宇宙シミュレーター SPACE ENGINE(スペース エンジン)です。スペースエンジンは、ロシアの天文学者兼プログラマーが開発している有料のWindows用ソフトウェアです。宇宙シミュレーターといえば、国立天文台が開発している無料ソフトウェアのMitakaがありますね。Mitakaは初心者〜中級者向けのシミュレーターなのに対して、スペースエンジンは上級者向けのソフトになります。Mitakaよりもハイクオリティな宇宙を楽しみたい人にお勧めです。
SPACE ENGINE(スペース エンジン)
こちらがスペースエンジンの公式ホームページと公式動画です。ぜひ動画を再生してみてください。
素晴らしい高品質な宇宙の映像ですね。スペースエンジンは天文学者が開発しているため、現代の物理学・天文学に忠実な宇宙の姿を可能な範囲で再現しています。
個人的に一番感動したのは、ブラックホールです。ブラックホールの周りの膠着円盤やジェットまで再現されており感動しました。ブラックホールを解説する際、Mitakaでは別の動画や画像を用意していたのですが、スペースエンジンを使えばスペースエンジンだけで説明できてしまいます。
スペースエンジンには、宇宙遊泳ができるプラネタリウムモードの他に、フライトシミュレーターモードが用意されています。フライトシミュレーターモードでは、ニュートン物理学に基づいた宇宙船を操作して、様々な銀河や恒星を旅することも可能です。SF好きの人にはたまらないモードだと思います。
このようにスペースエンジンは素晴らしいソフトウェアなのですが、3つほど弱点があります。
1つ目は有料ソフトウェアであることです。Mitakaが無料なのに対して、スペースエンジンは¥2,570します。(個人的には、内容を考えるとこの値段は安すぎると思っています。)
2つ目はパソコンのスペックの要求が高いことです。シミュレーターの内容が充実している分、パソコンに負荷がかかっています。これはトレードオフなので仕方がないですね。私のパソコンでもスペースエンジン起動中はずっとファンが回りっぱなしです。
最小 | 推奨 | |
CPU | Dual-core 2 GHz | Quad-core 3 GHz |
GPU | Nvidia or AMD/ATI with 2 GB dedicated memory | Nvidia or AMD/ATI with 4 GB dedicated |
RAM | 4 GB | 8 GB |
OS | Windows 7 | Windows 10 |
そして3つ目はシミュレーターの操作が難しいことです。小学生には大人が付き添わないとちょっと難しいと思います。ただし操作が難しいといっても、丁寧なチュートリアルがちゃんと用意されているため安心してください。また最新バージョンでは日本語にもちゃんと対応しています(ただし一部、英語のままの箇所はありました)。
このようにスペースエンジンは「使う人を選ぶ宇宙シミュレーター」ではありますが、高品質な宇宙の映像を楽しみたい方にはとってもお勧めです。興味のある人は、是非ダウンロードして使ってみてくださいね。
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