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Google Meetに待望のブレイクアウトルーム機能が10月から有料で利用可能 に!Google for Education のアップデート情報

Googleは8月12日、多くの学校で使用されているGoogle for Educationに新機能を追加すると発表しました。新機能が追加される具体的なアプリは、「Google Meet(オンラインビデオ会議システム)」と「Google Classroom(教育クラウドプラットフォーム)」の2つです。

特に注目なのが、Google Meetに追加されるブレイクアウトルーム機能です!ブレイクアウトルームを使えば、教員がクラスを班分けしてグループ学習ができるようになります。今まではZoomでしか使えなかったこの機能が、2020年10月からGoogle Meetでも有料で利用できるようになります。これはとても嬉しいですね。今日はGoogle for Education のアップデート情報について紹介したいと思います。


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公式情報

新機能が紹介されているGoogleのブログはこちらです。

詳細は上記の記事を読んでいただくとして、ここでは個人的に注目している新機能をピックアップして紹介していきたいと思います。

また、学校でGoogle MeetやGoogle Classroomを使うための「G Suite導入方法」については、こちらをご覧ください。

Google Meet の新機能

ブレイクアウトルームが追加(10月以降・有料)

冒頭でもお伝えした新機能です。これまでブレイクアウトルームはZoomでしか使えませんでした。従って、グループ学習でブレイクアウトルームを使いたいからZoomを使用しているという学校も多かったと思います。今回のアップデートをきっかけに、ZoomからGoogle Meetに乗り換える人も多いと思います。

注意点としては、Google Meetでブレイクアウトルームを使うためには、有料のG Suite Enterprise for Educationに契約する必要があります。費用は教職員・学生1人あたり年額 $48です。Zoomはホスト1人あたり年額 $90(教育プラン)なので約半分の価格になります。追記3Zoomは無料プランでもブレイクアウトルームを利用可能です。

ZoomはZoomで「パワーポイント・キーノートのスライドを背景にプレゼンテーションする新機能」を実装したりと、ユーザー満足度を上げるための開発に取り組んでいます。ZoomとGoogleが切磋琢磨して便利になるのはユーザーとして嬉しいですね。(こうなるとMicrosoftのTeamsの動きが気になりますね。)

追記1:Google Meetのブレイクアウトルーム機能追加は、今のところ教育機関だけが対象です。まず企業・個人がGoogle Meetでブレイクアウトルーム機能を使うためには、G Suite Enterprise Essentials(教育版ではないG Suiteの有料版)に対応される必要があります。そしてG Suite Enterprise Essentialsの利用料金は月額3,000円のため、Zoomの利用料金 月額2,000円より割高になります。

追記2:Zoomはホスト(=教員)が課金すれば良いのに対して、Google Meetでは生徒にも費用がかかるため、価格の単純比較は難しいです。Google Meetにおいて、ホストが有料ライセンスであれば(生徒が無料ライセンスでも)ブレイクアウトルームを使えるのかが気になるポイントです。ただし、「プロモーション期間の終了後も、すべての教職員が引き続き G Suite Enterprise for Education アカウントを保有している場合に限り、学生の G Suite Enterprise for Education ライセンスは無料となります。」ともあります。

Q&A 機能とアンケート機能が追加(今年後半・有料)

こちらもブレイクアウトルームと同じく有料の機能です。Google MeetにQ&A 機能とアンケート機能が追加されます。

一度に最大 49 人までの生徒を表示可能に(9月以降・無料)

これも嬉しい新機能です。7×7 グリッドの大きなタイル状のレイアウトで、一度に最大 49 人までの生徒を表示することができます。以前から「画面に表示される生徒が少なくて困っている」という現場の先生方の悩みを聞いていたので、新機能によって解決されて嬉しいです。

バーチャル背景と挙手機能、ホワイトボード機能が追加(無料)

どれもZoomではお馴染みの機能ですね。ホワイトボード機能は、既存のGoogleのサービス Jamboard がGoogle Meetでも利用できるようになります。ホワイトボード機能は9月以降、バーチャル背景は10月以降、そして挙手機能は今年後半の提供予定です。

Google Classroom の新機能

いつまでに何の課題をしなければならないかをすべて把握しておくのは大変です。Google Classroom で自分の課題をより理解し整理できるように、クラスページに児童生徒用の「 ToDo」と教師用の「確認が必要な課題」機能を近日中に追加します。

その他の追加予定の新機能はこちらです。

  • 参加とエンゲージメント:児童生徒が毎日 Google Classroom を活用しているかを教員が把握するのをサポートする統計の提供。
  • 他の教育ツールとの連携:Google Classroom が多くの授業の中心的な役割を果たすようになりました。学校や教育機関が並行して使用しているコンテンツや学習ツールとの統合を可能にしていきます。
  • モバイル端末におけるオフライン体験の改善:自宅やモバイル端末のインターネット接続が常に良好とは限りません。
  • 導入と管理のための総合的な管理機能:学校全体のシステムと全クラスを管理するのは、特に多数の児童生徒のいる学校では時間がかかります。Google Classroom 上で大規模なコースやクラスの作成と管理を容易にする統合ツールを構築しています。

参加とエンゲージメント」は既読確認として使えたら嬉しそうですね。生徒のフォローアップに役立ちそうです。

モバイル端末におけるオフライン体験の改善」は地味に嬉しいですね。ネットワーク環境がないご家庭でも(事前にダウンロードしておけば)クラスルームが使えるようになりそうです。

そして「導入と管理のための総合的な管理機能」には期待しています。Google Classroom は1クラスの情報共有としては便利なツールですが、学校全体となると使い勝手はあまりよくありません。そのあたりが改善されると嬉しいですね。

Google for Education の新機能の情報は以上です。また新しい情報が分かりましたら、ブログやFacebookでお知らせしたいと思います。