教員向け在宅ワークのセキュリティ対策

今日は管理職の先生向けの記事です。緊急事態宣言が発令され、多くの学校では教員の在宅ワークを検討・実施し始めています。その際に管理職として気がかりなのが、在宅ワーク時のセキュリティ対策です。例えば、教員のファイルの持ち出しはどう判断したら良いのか。学校のノートパソコンは持ち帰ってもOKにするのか。管理職としては先生方にルールを示さなければなりません。在宅ワークのセキュリティ対策の考え方について紹介します。


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自宅への持ち出しを許可するファイルの判断基準

セキュリティ対策を考える上で、最重要の情報は「生徒の個人情報」です。具体的には、生徒の氏名、住所、電話番号、保護者氏名、成績等です。これらの情報が入っているファイルは、自宅への持ち出しを原則禁止すべきでしょう。

ただし今はこういう状況ですので、一部の管理職の業務に限定して、申請書を出して学校長の承認を得たら(重要データであっても)持ち出しを許可する例外措置は有りだと思います。申請書の目的は「把握」と「扱いに十分気をつけてもらう自覚を持たせること」ですので、申請書フォーマットは「持ち出したいファイル」と「利用目的」を記載するシンプルな形で十分でしょう。

個人情報関係以外のファイル、例えば教材準備のデータや生徒・保護者への配布プリントなどは、自宅への持ち出しを許可しても問題ないでしょう。その他のファイルの持ち出し判断基準は、「そのデータが流出した場合に新聞沙汰になるか」を考えるとルールを作りやすくなります。

持ち出すファイルのセキュリティ対策

次に、自宅へ持ち出すファイルのセキュリティについて考えてみましょう。まず思いつくのが、「持ち出すファイルは全てにパスワード(鍵)を設定」する方法です。この方法は一見良さそうに思えますが、お勧めできません。

自宅で仕事をする先生方の立場で想像してみると、ファイルを開こうとする度にパスワードを要求されるのは大変ストレスです。パスワードを忘れてしまっては仕事ができなくなるため、設定するパスワードも一律て覚えやすくて短いものにするでしょう。そうなると、ほとんどセキュリティ対策の意味を無しません。

自宅へ持ち出す際のセキュリティで気をつけるべきは、むしろ「持ち出し方」にあります。おそらくはUSBメモリを使って自宅へ持ち帰る人が多数だと思います。このUSBメモリのセキュリティに、管理職は気を遣うべきです。なぜなら、過去の学校における個人情報漏えいの発生状況を見ると、USBメモリの盗難や紛失によるところが大きいからです。

USBメモリのセキュリティ対策としてお勧めなのが、第三者による不正利用を防ぐ「パスワード認証」が付いているUSBメモリを使用することです。価格は千円台で買えるものから5千円以上するものまでピンキリです。中にはUSBメモリに指紋認証がついている製品もあります。個人的にお勧めなのは、「パスワード認証」と「ウイルスチェック機能」の二つがついているUSBメモリです。

USBメモリは色々ありますので、こういう記事を参考にしながら探してみてください。

クラウドサービス利用の注意点

次はクラウドサービスについてです。Classiなどのクラウドサービスには、生徒の個人情報が載っています。こちらに関してはシンプルに、「自宅からの利用はOKだが、情報管理には充分注意して、画面の印刷などは原則禁止」で良いと思います。

クラウドサービスのセキュリティ対策は、二段階認証がお勧めです。しかし残念ながら、学校向けのクラウドサービスには二段階認証が実装されていないことが多いです。Classiですら二段階認証がなかったと思います。こればかりは仕方がありませんね。

学校のパソコンの持ち帰り

最後は、学校内で使用していたノートパソコンの持ち帰りを許可するか否か、です。ノートパソコンの中には様々なデータが入っているため、判断が難しいでしょう。管理職の立場としては「一律に禁止」にしてしまいたいかもしれません。

しかし今の新型コロナウイルスの状況を見ると、教員の在宅ワークがしばらく続く可能性は十分あります。自宅にパソコンを持っていない教員もいるでしょう。そういった先生方の自宅での仕事環境を、今後は学校として保証していく必要もあります。在宅ワークをするのであれば、可能な限り「ノートパソコンの持ち帰り」は許可することをお勧めします。

もし教員のパソコン持ち帰りに不安がある場合は、Windowsに搭載されている「Windows Hello 指紋認証機能」を使うセキュリティ対策をお勧めいたします。この機能を使うと、パソコンにログインする際に「パスワード」だけでなく「指紋認証」も必要になります。パソコンが盗難されたり紛失してしまった時のセキュリティ対策になります。

この指紋認証機能を使うには、USB指紋認証リーダーが別途必要になります。指紋認証リーダーはどの製品を買ってもセキュリティレベルは変わらないので、安い製品で十分です。ネットショップで「指紋認証リーダー」「Windows HELLO 対応」で検索してみてください。

ちなみに、うっかり指紋認証リーダーを紛失してしまった場合でも、新しい指紋認証リーダーを買えばログインできるようになるのでリスクもありません。

USB指紋認証リーダー購入後のセキュリティ設定の方法は、こちらのサイトが写真付きで説明してくれていて分かりやすいのでお勧めです。