【開催レポート】第4回新中学入試セミナー(11)アクレディテーションによる学校改革のエビデンス

2月16日(日)に開催された第4回新中学入試セミナーの開催レポート(11)です。首都圏模試センターの北先生の基調講演から始まった本セミナーは、和洋九段女子の中込校長の基調講演、和洋九段女子の生徒たちによるSDGsスゴロクワークショップ、そして先生と生徒たちによるパネルディスカッションと続きました。セミナーの最後は、21世紀型教育機構をサポートするアクレディテーションチームによる調査報告が行われました。このパートでは、私もアクレディテーションチームのメンバーの1人として登壇させていただきました。


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アクレディテーションの意義

アクレディテーション(Accreditation)とは、外部機関による教育機関の品質認証のことを言います。アメリカでは高等教育の質保証制度として既に定着している概念ですが、日本の中学校・高校でアクレディテーションを実施しているところはほとんど無いでしょう。しかしながら、20世紀型教育から21世紀型教育に移行しつつある今の時代にこそ、学校全体の教育品質をスコア(数字)で評価できるアクレディテーションは重要になっていきます。

21世紀型教育機構のアクレディテーションでは、専門のアクレディテーションチームを形成して、加盟校の品質調査を2017年度から実施してきました。私も2017年度からアクレディテーションチームに参画しており、現在の調査メンバーはGLICC代表の鈴木裕之氏カンザキメソッド代表の神崎史彦氏の3名です。鈴木氏は海外大学準備教育のエキスパートで、神崎氏はAO入試・推薦入試・小論文指導の著名な専門家です。

このチームで「年間のべ600以上の授業視察」「経営陣・管理職のインタビュー調査」を実施し、21世紀型教育機構の加盟校12校の教育品質を調査してきました。次のスライドが3年間のサマリーになります。

アクレディテーションの大きな評価軸は9つ設定されており、それに連なる詳細な評価項目が100弱あります。この評価軸は、海外名門校が取り組んでいる21世紀型教育のエッセンスを参考に、21世紀型教育機構が独自に設定したものです。例えばこの評価軸で見ると、御三家よりも国際バカロレア(IB)の方がスコアが高くなります。IBの方が御三家よりも21世紀型教育を実践しているからです。

21世紀型教育機構では、この評価軸を使ってアクレディテーションスコアを算出します。スコアとして数値化しているのは、その方が学校の強み・弱みがはっきりするからです。また、スコアの経年変化からは「学校改革の成果」を知ることができます。スコアにすることで、隠されていた多くの情報を得ることができるのです。

アクレディテーションスコアが出た後、私たちアクレディテーションチームは加盟校の21世紀型教育コーディネーターの先生と対話します。アクレディテーションスコアに表れている様々なことを共有するためです。さらにコーディネーターの先生は、それを学内に共有していきます。アクレディテーションスコアによって学校全体がエンパワーメントされていくのです。21世紀型教育機構のアクレディテーションとは、学校のエンパワーメント評価なのです。

学校改革のエビデンス

写真は21世紀型教育機構の公式ブログより引用。左が神崎氏で右が私。

今回のセミナーでは、アクレディテーションの意義とその成果についてお話させていただきました。大きな成果としては、21世紀型教育機構の加盟校の平均スコアが19.0を超えたことです。国際バカロレア(IB)の学校のアクレディテーションスコアを推計すると18.9ですので、加盟校平均が19.0に到達したことは大きな意味を持ちます。

また、今回は特別に許可をいただけたので、和洋九段女子のアクレディテーションスコアの一部を会場で紹介させていただきました。2017年、2018年、そして2019年になるにつれて、和洋九段女子の授業がPBL中心に移行している様子がはっきりとデータに表れていたのです。多くの参加者たちが頷きながら納得の表情を浮かべていました。アクレディテーションスコアは学校改革のエビデンスなのだと伝わったのではないでしょうか。

アクレディテーションチームの発表が終わると、多くの参加者に拍手をしていただけました。上記のように少し難しい内容だったので心配していたのですが、多くの参加者に興味を持って聞いてもらえたと思います。ありがとうございました。

写真は21世紀型教育機構の公式ブログより引用。左が児浦先生で右が田中先生。

第4回新中学入試セミナーの最後は、総合司会を務めた聖学院・児浦先生と工学院・田中先生の挨拶で締め括られました。SDGsスゴロクワークショップを手伝ってくれた和洋九段女子の生徒たちや会場を提供してくださった先生方、そして休日にもかかわらず最後まで参加してくださった皆様に感謝の言葉を述べて散会となりました。(了)