ルンバ。iRobot社が開発した国民的お掃除ロボットです。「国民的」は言い過ぎかもしれませんが、お掃除ロボットの中では間違いなく知名度No. 1でしょう。我が家でも毎日大活躍をしているこのルンバですが、先週の木曜日にNHKの番組(おはBiz)で特集されていました。この番組を観ながら、ルンバは他のAI家電よりも一歩抜きんでているなぁと感じました。AI時代におけるルンバの価値は高まると思います。
最近の家電はAI搭載が流行りのようですが、このルンバにもAIが搭載され始めています。番組によると、ルンバが掃除を繰り返すうちにAIが「部屋の間取り」を学習し、より効率的に短時間でお掃除ができるようになるそうです。スマホで掃除が終わった部屋のエリアを確認でき、掃除し損ねた場所があればすぐにわかるのでありがたいですね。もし自宅にAIスピーカーがあれば、ルンバのスタートボタンを押しに行く必要もなく、「アレクサ、ルンバを使ってお掃除して」でOK。ルンバ、進化しています。
しかしながら、AI時代におけるルンバの価値は、お掃除をすることだけではありません。一番のポイントは、掃除の副産物として得られる「部屋の間取り」情報です。
AI時代では、AIスピーカーを使ってAI家電に指示を出すことがスタンダードになるでしょう。「アレクサ、テレビをつけて」「アレクサ、エアコンを消して」といった感じです。声で指示するだけで命令を出せるのです。それでは、もしエアコンがリビングと寝室に1台ずつあったら、AIスピーカーにどう指示をすれば良いのでしょう?
正解は「リビングのエアコンをつけて」「寝室のエアコンをつけて」となります。つまり、部屋の名称でAI家電を指示するわけです。そのためには、事前にAIスピーカーにAI家電がある部屋の名前を登録しておく必要が出てきます。現在はAI家電の数が少ないため手動で登録しても大変ではありませんが、近い将来、AI家電の数が増えたら大変な作業量になります。
そこで活躍するのが、ルンバが取得した「部屋の間取り」情報です。これにより、AIが「この家はこういう形だ」と理解するのを手助けします。AI時代において、「部屋の間取り」情報は非常に重要になります。技術的にはまだですが、近い将来AI家電を部屋に置くだけで自動的に部屋名が登録されるようにもなるでしょう。
このように、AI時代のルンバは「部屋の間取り」をデジタル化するという大きな役割を担っていきます。そしてこの役割は、他のAI家電によって代替されにくいのもポイントです。AI時代におけるルンバの価値は、これからますます高まっていくでしょう。未来にちょっとワクワクしますね。
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