広報の先生はN高のパンフレットを取り寄せて研究しましょう

学校法人角川ドワンゴ学園のN高等学校(N高)は開校から4年を迎え、生徒数は1万5000人を超えました。先日、理事の川上量生氏が「生徒数100万人を目指す」と発言した記事が話題になりましたね。コロナの影響で注目度が高まっているN高ですが、先生方はN高のパンフレットを見たことがあるでしょうか。広報担当の先生は必見です。今日はN高のパンフレットの内容について紹介したいと思います。


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N高等学校のパンフレット

N高ホームページの資料請求フォームから申し込みをすると、次のようなパンフレット一式が届きます。

メインのパンフレットは「N高 ネットコース」「N高 通学コース 本科」「N高 通学コース プログラミング クラス」の3冊になります。パンフレットのページ数は多いもので84ページもあり、しっかりと作り込まれている印象です。

N高のネットコース

パンフレットをぱらぱら眺めていると、N高の強みは「多様な選択肢が用意されている学校」なんだと実感します。例えば、ネットコースでは次のような授業やプログラムが用意されています。

  • 受験のプロフェッショナルから学ぶ大学受験対策授業
  • ドワンゴのトップエンジニアから学ぶプログラミング授業
  • 最先端のAI(人工知能)を構成する機械学習(マシンラーニング)授業
  • グローバル社会を生き抜く語学力を身につける外国語授業(英語・中国語)
  • KADOKAWAから作品を出版する作家から学ぶ文芸小説創作授業
  • バンタンの現役プロ講師から学ぶクリエイティブ授業(イラスト・ゲームプログラミング・コミック・声優)
  • ヒット作を生みだすエンタメ創作授業(ライトノベル・イラストレーター・コミック作家)
  • 音楽を作りだすDTM・ボーカロイド授業
  • 中学の時の学習に不安があっても大丈夫 中学復習授業
  • 21世紀をより良く生きるチカラを身につけるための体験プログラム(職業体験・スタディツアー・ワークショップ)
  • グローバル社会で活躍するための海外大学との国際教育プログラム

N高の通学コース 本科

通学コース本科では、次のようなカリキュラムが用意されています。

  • 【プログラミング】Macが初めてでも大丈夫。タイピングから一流講師によるプログラミングまで。
  • 【大学受験対策授業】プロフェッショナルによる一流の授業から学び、思考力を養う。
  • 【中学復習授業】学力の土台を作る。キャンパスで何度も学び直そう。
  • 【外国語(中国語・英語)】習熟度別の個別学習で語学力と国際教養を身につける。
  • 【ディスカッショントレーニング(Nゼミ)】社会人に求められるコミュニケーション力を育てる
  • 【21世紀型スキルプログラム】不確実な社会をよりよく生きるために、他社と共同/協働し、正解のない課題に取り組む力を身につける

N高の通学コース プログラミングクラス

そして通学コースのプログラミングクラスでは、プログラミングを通じた制作活動を行います(希望者は本科クラスのカリキュラムを受講できるそうです)。

プログラミングの授業は、ドワンゴの新人プログラミング研修をベースに作成された本格的なもので、講師も現役のプロフェッショナルです。学校ではプログラミング技術だけでなく、プログラマーとして働く際に必要となる数学・英語の授業があります。

なにより一番の特徴は、インターンシップ受け入れ企業のラインナップです。ドワンゴはもちろんのこと、メルカリやクックパッド、マネーフォワード、LINEなど、エンジニアの就職先として本当に素晴らしい企業が揃っています。就職サポートもついており、エンジニアとして働きたい学生にとっては良い選択だと思います。

N高は全ての学校のライバル

一言で「N高等学校」といっても、その中身(カリキュラム)は上記のように多様な選択肢で構成されています。多様であるということは、どんな生徒でもどこかでフィットしやすいということです。これだけの選択肢が揃っていると、「N高のカリキュラム全部に興味がない」という生徒を探す方が難しいと思います。

生徒の興味関心にフィットしやすいということは、進学先の選択肢になりやすいということです。そしてN高は広域通信制高校なので、日本全国どこからでも通うことができます。N高は全ての学校のライバルになり得るのです。広報担当の先生は、まずその意識を持つことが大事だと思います。

N高の広報の強み

N高をライバルだと認めた上で、改めてパンフレットを眺めてみると、あることに気付きます。N高のパンフレットは、保護者だけでなく、生徒への訴求に力をいれているのです。

N高の生徒・保護者のアンケート調査結果から始まり、「N高等学校の生徒に聞くN高に決めた理由」「在校生の声」「通学コース生の1日」「通学コース生の1週間」「通学コース生の3年間」「在校生インタビュー」「卒業生インタビュー」などなど、生徒向けの様々なコーナーが用意されています。

新型コロナウィルスによる影響により、N高の注目度が高まっています。今はまだ生徒数1万5000人ですが、来年はどうなるか分かりません。学校の広報担当の先生は「自分の学校は大丈夫」と油断しないで、今のうちにN高について研究しておくことをお勧めします。