注目ニュースを紹介します。毎年恒例となりつつある「大学入学共通テストを生成AIに解かせる試み」。昨年はChatGPT o1が得点率91%を叩き出し、大きな話題となりました。しかし今年はさらに上を行きます。最新の生成AI「ChatGPT 5.2 Pro」が、なんと得点率97%を記録。驚くべきは、数学2科目を含む9科目で満点を達成したことです。受験生の平均点が6割を切ると予想される中、ほぼ満点に迫るスコア。生成AIの進化の凄まじさを改めて実感させられます。
もうひとつ、人間とAIの能力差を考えるうえで見逃せないのが「解答速度」です。仮にAIと同等の学力を持つ人間がいたとしても、9科目の試験を解くには丸一日かかります。しかしAIなら、はるかに短い時間で回答を終えてしまう。「AIにできることを人間が同じようにやっても太刀打ちできない」という現実が、ここにも表れています。
同時に、試験制度そのもののあり方も問われ始めています。たとえば、普通のメガネにしか見えないスマートグラスをこっそり持ち込めば、簡単にカンニングができてしまいます。メガネの持ち込みを禁止したとしても、体内にチップを埋め込み骨伝導で情報を伝達する——そんな時代が来ないとも限りません。
そうなると、ペーパーテストよりも総合型選抜のような試験形式が重視されるようになるでしょう。テクノロジーの進歩とともに、現行の共通テストのような形式は維持が難しくなっていく。教育関係者にとって、これは避けて通れない将来の課題です。

画像引用)https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC190LP0Z10C26A1000000/
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