毎週月曜日は「先生のための Weekly 教育ニュース」というシリーズでブログを更新しています。今日は「デジタル教科書導入に対する教員アンケート結果」「小学生のスマホ・タブレットの所有率についての調査結果」について取り上げています。
デジタル教科書導入に対する教員アンケート結果
読売新聞が小中学校計500校を対象に、デジタル教科書に関するアンケート調査を行った結果が公表されました。結果としては「少なからず懸念がある」と答えた教員が86%だったそうです。デジタル教科書を導入していない学校がほとんどですので、この結果はある意味当然だと言えるでしょう。
国が2024年度から学校への本格導入を目指すデジタル教科書について、全国の公立小中学校500校に読売新聞がアンケートを実施したところ、デジタル教科書への全面移行に懸念を抱く学校が9割近くに上ることがわかった。
アンケートは3月、各都道府県で児童生徒数の多い小中学校計500校を対象にインターネットで実施。329校が回答し、回収率は65・8%だった。
調査では、「紙の教科書からデジタル教科書に全面的に移行することに懸念はあるか」との問いに「懸念がある」が28%、「懸念がややある」は58%の計86%だった。「懸念はない」は12%だった。懸念の理由に「端末の故障や不具合」を挙げた学校が18%で最も多く、端末の学力向上への効果に対する疑問も目立った。
懸念点として挙げられた「端末の故障や不具合」については、生徒1人1台の運用によってICTの日常化が進めば徐々に改善していくことでしょう。文部科学省ではデジタル教科書の実証事業も進んでいますので、こうした取り組みからデジタル教科書への懸念点が払拭されていくことを期待しています。
小学生のスマホ・タブレットの所有率についての調査結果
こちらは民間のアンケート調査結果です。スマホについては、小学6年生の半数が所有しているという結果がでています。
2022年4月13日:株式会社教育ネット(神奈川県横浜市都筑区 代表:大笹いづみ)が実施している「ネット利用における実態調査」(2021年4月~12月実施分)にて、小学生の自分専用ICT機器所有率が、タブレットとスマートフォン所有率が年々増加し、ゲーム機の所有率が減少傾向にあることがわかった。タブレットについては2018年度の小学生全体の所有率18.0%だったのが、2021年度は34.4%と16.4ポイント上昇。スマートフォンは2018年度 16.4%だったのが、2021年度は28.2%と11.8ポイント上昇した。一方、ゲーム機の小学生全体所有率は2018年度48.9%と約半数の児童が所有していたが2021年度は34.5%と14.4ポイント減少した。
GIGAスクール構想により、学校でも1人1台のタブレット機器を利用するなど、子ども達にとって、自分専用のICT機器所有は特別な事ではなくなった。安全で上手な活用のためにもテクノロジーを利用しているという認識をしっかり持ち、いかに有効活用するか判断する力をつけることが大切であると考えられる。