毎週月曜日は「先生のための Weekly 教育ニュース」というシリーズでブログを更新しています。今日は「教員免許更新制を廃止する法案が閣議決定、今年7月に施行」「文部科学省、特別支援教育を2年以上経験することを推進」について取り上げています。
教員免許更新制を廃止する法案が閣議決定、今年7月に施行
教員の負担となっていた教員免許更新制を廃止にする法案が閣議決定され、今年7月に施行されることになりました。注目としては、免許更新の代わりに行われる研修制度において、どの程度自由度があるのかという点でしょう。教員が自分で受けたい研修を選べる形式の、個別最適化された研修制度になることを期待しています。
政府は25日、教員免許に10年の有効期限を設ける教員免許更新制を廃止するための関連法案を閣議決定した。更新制の規定を削除する教育職員免許法改正案の施行日は7月1日。今国会で成立すれば、この日以降に期限を迎える教員は更新講習の受講といった手続きが不要になる。
文部科学省は2023年度から更新講習に代わる新たな研修制度を始めるとしており、教育公務員特例法改正案に関連規定を盛り込んだ。教育委員会に対し、各教員の研修受講記録の作成を義務付ける。休職して大学院で学んだ内容も含む。校長には、教員の経験や適性を踏まえ、受講すべき研修について助言するよう求める。
文部科学省、特別支援教育を2年以上経験することを推進
文部科学省の検討会議にて、特別支援教育に関する方針が話し合われました。その方針とは、「すべての教員が採用後10年程度の間に、特別支援学級の担任などの経験を2年以上積むことが望ましい」というものです。
特別支援教育を担う教員をどう育成するかについて議論している文部科学省の検討会議は24日、すべての教員が採用後10年程度の間に、特別支援学級の担任などの経験を2年以上積むことが望ましいとする報告書案を大筋で了承した。専門性を持つ教員を育てるとともに、特別支援教育の経験を通常学級での実践に生かしてもらう狙いもある。
私は特別支援教育を専門にはしていませんが、文部科学省のこの方針は現実的に難しいのではと考えています。
経験のない新卒の教員がいきなり特別支援学級の担任になるばかりではなく、それが毎年もしくは2年おきに担任が替わっていくのです。子供たちへの個別の理解が重要になる特別支援学級において、この方針は賛成しかねます。
特別支援教育を志す先生ならまだしも、全ての教員に対して一律に「特別支援学級の担任」の経験を求めることはナンセンスだと個人的には思っています。文部科学省が再検討されることを期待しています。