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卒業生の学校メールアドレスは可能であれば残しておこう

そろそろ卒業シーズンが到来しますね。この時期によく相談されるのが「卒業生の学校メールアドレスはどうすれば良いか」という話です。学校が生徒に配布している学校ドメインのメールアドレスは卒業後に停止すべきなのか、それとも使える状態で残しておくべきなのか。学校の状況によって変わりますが、可能であれば卒業後も使える状態で残しておくことをお勧めしています。


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判断基準は良い点とコストのバランス

卒業生の学校メールアドレスを残しておくことの良い点は3つあります。

一つ目は、学校が卒業生に連絡をしやすくなる点です。学校メールアドレスが残っていれば、卒業生への依頼や同窓会の開催連絡などがとてもやり易くなりますね。

二つ目は、調査書・証明書類の発行をオンラインで受付できるようになる点です。学校ドメインに制限をかけたGoogleフォームなどを用意しておけば効率的ですね。

三つ目は、教育的な観点からです。使用している無料のフリーメールアドレスではなく、学校メールアドレスのようなちゃんとしたドメインのメールアドレスを使える状態にしておくことは、卒業生にとっては大きいです。メールアドレスのドメインは身分証明のような点もありますので、ちゃんとしたドメインのアドレスを最低1つは持っておくことをおすすめしています。

一方で卒業生の学校メールアドレスを維持するコストについてですが、例えばOffice365を利用している場合は月額料金はかかりますが、Google Workspaceであれば無料です。Googleを使っているのであればほぼコストはかかりませんので、当面は卒業生の学校メールアドレスを残しておくことをお勧めします。

ただし、最後に2点ほど注意点があります。学校メールアドレスのドメインによって在校生向けのサービスを展開されている場合は、卒業生が卒業後もアクセスすることが可能になる場合があります。学校ドメインで制限をしているサービスを確認して問題がないかチェックしておきましょう。

もう一つは、Google Workspaceについての問題です。現状は生徒アカウントが無料ですが、将来的に有料化されるかもしれません。また、Googleドライブの保存容量が2022年7月より学校あたり100 TBになります。容量によっては卒業生のメールアドレス運用が難しくなるかもしれませんので、ご注意ください。