毎週月曜日は「先生のための Weekly 教育ニュース」というシリーズでブログを更新しています。今日は「大学入学共通テストの追試験対象者、過去2番目の多さ」「文部科学省、濃厚接触者の待機期間を10日間と通知」「共通テストの情報科目、大学教授・予備校講師ら導入反対の声明」「一斉休校中の学習環境、保護者の学歴格差が反映」について取り上げています。
大学入学共通テストの追試験対象者、過去2番目の多さ
1月15日と16日の2日間に大学入学共通テストが実施されましたが、追試験の対象者は過去2番目に多い1600人余りとなりました。追試験や再試験は、1月29日と30日に実施される予定です。
今月15日と16日の2日間の日程で行われた大学入学共通テストは、新型コロナの感染拡大に加え、初日は会場の東京大学の前で受験生などが切りつけられる事件が起き、2日目は津波警報や津波注意報が発表されるなど、異例の状況の中で試験が行われました。
大学入試センターによりますと「追試験」の対象者数は、19日午後2時時点で病気やけがなどの理由が1366人、公共交通機関の事故などの理由が291人で、合わせて1657人となっています。
前身の大学入試センター試験を含めて、最も多くなった去年に次ぐ、過去2番目の多さとなっています。
大学入学共通テストの結果詳細については、こちらをご覧ください。
文部科学省、濃厚接触者の待機期間を10日間と通知
新型コロナウイルス感染症対策に関して、厚生労働省より、事務連絡「新型コロナウイルス感染症の感染急拡大が確認された場合の対応について」(2022年1月5日(1月14日一部改正)が発出された。文部科学省は1月17日、各教育委員会等に同事務連絡を周知。別途、各大学設置者等に、濃厚接触者の待機の取扱い等について周知した。
事務連絡では、医療従事者に限らず、オミクロン株患者の濃厚接触者の待機期間は、「現時点までに得られた科学的知見に基づき、最終曝露日(陽性者との接触等)から10日間とすること」と記載。ただし、その濃厚接触者のうち、社会機能の維持のために必要な事業に従事する者については、各自治体の判断により、待機期間の10日を待たずに検査が陰性であった場合でも待機を解除する取扱いを実施できる。
共通テストの情報科目、大学教授・予備校講師ら導入反対の声明
大学入学共通テストの「情報」科目の導入について、大学教授・予備校講師らが導入反対の声明を発表しました。少し気になっている点が、こちらの会見の場所が文部科学省で行われたという点です。文部科学省の内部にも導入反対派がいるのか気になるところです。
2025年の大学入学共通テストから出題される教科「情報」に関して、大学教授や予備校講師らでつくる「入試改革を考える会」が1月13日、拙速な導入に反対するとの声明文を発表しました。文部科学省で会見を開いた同会のメンバーは、現状のまま試験を行った場合の問題点を指摘。「『情報』を拙速に導入すれば多くの受験生が負担増を強いられる。また、専任教員の不足などから公平・公正な入試を受けられなくなる可能性が極めて高い」などと訴えました。
一斉休校中の学習環境、保護者の学歴格差が反映
コロナ禍による一昨年の一斉休校中、大学を卒業していない保護者の子どもは、大卒者の子どもに比べて不利な学習環境に置かれる傾向にあることが、東京大大学院教授らの研究グループの調査でわかった。背景の一つに、在宅勤務のできない仕事に就く保護者が比較的多く、子どもの学習支援が難しいことがうかがえるという。
調査は昨年2月、文部科学省の委託で実施した。小学5年・中学2年の計約1万8千人と保護者約1万7千人から得た回答のうち、一斉休校中の学習状況と家庭環境、保護者の学歴、在宅勤務状況などを照らし合わせて集計。学習環境に違いが出たか調べ、14日の中央教育審議会の分科会で結果が報告された。