ICT教員研修の本当の狙い

今日はサポート校で夏休みICT教員研修を実施しました。今回のICT教員研修では4教室に分かれて、ICTのモデル授業を実施したりGoogleなどのICTツールの研修を行ったりしました。今回も先生方が好きなテーマを選んで参加できる「教員研修の個別最適化スタイル」で実施しました。ICT教員研修は「教員のICTリテラシーの底上げ」が目的だと思われがちですが、私が開催するICT教員研修では別のところに狙いがあります。


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ICT教員研修で解決すべき課題

ICT教員研修で「教員のICTリテラシーの底上げ」が完璧に達成できるのであれば、もちろんそれに越したことはありません。しかしながら教員研修の一般的な時間は1〜2時間、長くても1日ぐらいでしょう。対して先生方が授業や業務で求められるICTは多岐にわたっていますので、1回のICT教員研修でカバーできる範囲には限度があります。このことは管理職の先生方も重々承知で、実際には緊急性の高い内容を優先して研修を実施したり、コツコツと毎学期にICT研修を実施したりしているわけです。

一方、私が開催するICT教員研修の狙いは「ICTが得意な先生と苦手な先生を繋げること」にあります。

これは学校に限った話ではありませんが、もし皆さんが業務で困ったことがあったらどうしますか?一番お手軽な方法は「それについて詳しい同僚に聞く」ですよね。職員室での人間関係が良好であれば、実はこれが一番効果的です。

しかしながら、一般業務については先生同士で教え合う関係ができてる学校でも、ICTに関して教え合うことが機能していない場合があります。考えられる原因は次の3つです。(1)ICTに詳しい先生が誰だかわからない(2)ICTについて質問できるような人間関係ができていない(3)ICTに詳しい先生が少ない。

もうお分かりですね。ICT教員研修で解決すべきことは、(1)ICTに詳しい先生が誰だか分かるようにして、(2)ICTについて質問できる関係性を築き、(3)ICTに詳しい先生を増やすことなんです。これがICT教員研修の本当の狙いです。

私の開催するICT教員研修では、(1)を達成するために先生方に講師役やサポート役をやってもらい、(2)を達成するためにグループワークや実習を多く取り入れる工夫をしています。ぜひ参考にしてみてください。

今日のサポート校のICT教員研修では、見事に先生同士が教え合う姿を見ることができました。このような先生同士の関係性を作ることができれば、これからICTで困ったことがあっても、先生同士で助け合いながら学んでいくことができるでしょう。このように先生同士が助け合うような環境を目指して、ICTコンサルタントとしてサポートしています。