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大学時代に一番影響を受けた映画「コンタクト」

私が宇宙を好きになったキッカケは、5歳の頃に南アフリカで観た満天の星空でしたが、大学で天文学専攻を選ぶキッカケになったのは今日紹介する映画「コンタクト」でした。1997年に上映された女優ジョディ・フォスター主演のSF映画で、地球外生命体からの電波(メッセージ)を主人公の電波天文学者がキャッチするという物語です。「宇宙人はいると思う?」という問いかけに「もし僕らしかいなかったら、広い宇宙がもったいないよ」と答える名台詞には今でも痺れます。コンタクトをまだ観ていない人は、是非ごらんください。お勧めです。


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天文学者カール・セーガンによるSF映画

大学二年生の頃、メンターに勧められて初めてこの映画をを観た時のことをよく覚えています。大学で素粒子物理と天文学(宇宙物理)で進路に迷っていた当時の私は、この映画を観て主人公に惚れ込み、天文学の道を選んだのでした。

コンタクトが私の進路にまで影響を与えられた一番の理由は、原作者が天文学者のカール・セーガンというのが大きいです。カール・セーガン博士はアメリカの天文学者で、NASAにおける惑星探査の指導者です。火星や金星などの他惑星の環境を変化させ、人類が移住可能にする「テラ・フォーミング」の研究の先駆者としても知られています。控えめに言っても超すごい人です。

そんなカール・セーガン博士が原作の映画ですので、素粒子物理と天文学(宇宙物理)で悩んでいた学生がのめり込まないはずがありません。奇しくも私が大学院で学んだ電波天文学は、コンタクトの主人公と同じ専門分野でした。(もっとも、私は近傍渦巻銀河の星間物質の研究で、コンタクトの主人公はSETIですが。)

原作の小説コンタクトもお勧め

とはいえ映画は面白さと分かりやすさが重要視されるため、原作とはかなり設定が変わっています。映画と小説では主人公の恋愛相手が違っていたり、小説では主人公と母親との確執が描かれていたりします。

小説原作の映画は、映画が好きな人と小説が好きな人で意見が割れたりしますが、私個人としては映画も小説も素晴らしいと思います。映画を観てコンタクトが面白いと感じた”科学好きの人”は、小説コンタクトも楽しめると思います。おすすめです。