学校向けG Suite 導入のノウハウです。前回は、作成したアカウント情報を生徒・保護者に伝える際のポイントについて説明しました。G Suite導入もいよいよ大詰めです。今日はGoogleクラスルームを使い始める前に設定しておきたい初期設定について紹介したいと思います。
8.1 教員アカウントの承認
教員や生徒、保護者のアカウントをG Suiteの中に作ってきました。しかし、適切な初期設定を行わないと、システムが「どのアカウントが教員で、どのアカウントが生徒か」を判別することができません。
具体的な問題点をいうと、最初の設定のままでは「生徒アカウントでも先生役としてGoogleクラスルームを作成できてしまう」ことになります。そしてGoogleクラスルームに参加する際には、「あなたは先生ですか?生徒ですか?」と表示されます。
大した問題ではないので放置している学校も多いですが、せっかくなので正しく設定してGoogleクラスルームの運用をしていきましょう。
G Suiteのシステムに「教員のアカウント」を把握させるには、G Suiteのグループ機能を使用します。G Suiteの管理画面からグループに移動してください。
するとグループ一覧が表示されますので、その中から「Classroomの教師」というグループを探してください。
「Classroomの教師」というグループが見つかったら、そのグループにメンバーを追加させましょう。「メンバーを追加」ボタンをクリックしてください。
すると上の画像のようなウィンドウが表示されます。ここから教員のアカウントを追加していくのですが、全教員をひとりひとり追加していったら大変です。ここは以前に作成した「全教員(常勤・非常勤)teacher@testschool.ed.jp」グループを利用しましょう。ウィンドウから全教員(常勤・非常勤)グループを「Classroomの教師」に追加させてください。
最終的には次のようになっていればOKです。
このように設定しておくと、新しい教員が増えた場合でも、「全教員(常勤・非常勤)」グループに新しい教員を追加すれば、自動で「Classroomの教師」グループにも反映されることになります。運用の手間が省けるので、お勧めです。
8.2 学校全体のGoogleクラスルームの設定
「Classroomの教師」グループの用意ができましたので、Googleクラスルームの設定を行っていきましょう。G Suiteの管理画面から「アプリ」を選択してください。
次に「G Suite」をクリックします。
するとアプリのリストが出てきますので、Classroomをクリックしてください。
Googleクラスルームの設定画面に移動します。まずは一番上にある「全般設定」をクリックしてください。
「全般設定」の中にある「教師の権限」をクリックしましょう。
次のような画面になりますので、ここで「確認済みの教師のみ」を選択して保存を押してください。
Googleクラスルームの設定はこれで終わりです。これで「Classroomの教師」グループに登録してあるアカウント(=確認済みの教師)だけが教師としてGoogleクラスルームを利用することができます。「Classroomの教師」グループに登録されていないアカウントは、生徒アカウントとしてGoogleクラスルームを利用することになります。
次回の導入ノウハウでは、Googleクラスルームの運用方法について紹介したいと思います。
2 comments
Pingback: 学校向け G Suite 導入の手引き(16)Googleクラスルームの運用方法 | 福原将之の科学カフェ
Pingback: 【目次】学校向け G Suite 導入の手引き | 福原将之の科学カフェ