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学校向け G Suite 導入の手引き(2)ドメイン選択と申し込み方法

学校向けG Suite 導入のノウハウです。前回は「学校がG Suiteで出来ること」と「G Suite導入のロードマップ」について紹介しました。今日は「G Suiteで使用するドメインの選び方」と「G Suiteの申し込み方法」について紹介したいと思います。「ドメイン」という言葉を聞いたことがない先生も多いと思いますので、今日は「ドメイン の意味」から説明していきたいと思います。


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専門用語「ドメイン」の意味

最初に、G Suite導入で頻繁に登場する専門用語「ドメイン」について説明しましょう。例えば「fukuhara@kagakucafe.com」というメールアドレスがあったら、@マークの後ろの部分「kagakucafe.com」の部分を「ドメイン」と呼びます。

メールアドレスのドメインは、その組織が運用しているホームページのURLとリンクしています。このブログのURLは「https://kagakucafe.com」ですので、メールアドレスは「fukuhara@kagakucafe.com」となるわけです。イメージできたでしょうか?

一般的に、学校のドメインの末尾には「ed.jp」か「ac.jp」が使われています。この末尾のドメインは、実は教育機関しか使用することができません。多くの学校のホームページのURLに「ed.jp」や「ac.jp」を使われているのは、そうすることで第三者に教育機関(学校)だと証明することができるからです。

1.1 メールアドレスで使用するドメインを決める

さて、G Suiteを使えば、学校の先生・生徒・保護者にメールアドレスを発行することができます。そのメールアドレスのドメインを何にするかを、G Suiteの申し込みの前に決めておく必要があります。(補足:Gmailのドメインはgmail.comですが、G Suiteでは独自ドメインを設定してgmail.comの代わりに使用することができるからです。)

もし、あなたの学校がまだ誰にもメールアドレスを発行したことがなければ、話は簡単です。学校のホームページのURL、例えば「https://testschool.ed.jp」なら「testschool.ed.jp」をG Suiteのドメインとして使いましょう。

もし、学校で既に教職員向けのメールアドレスを発行していたら、次の二つの選択肢があります。(1)既に使用しているメールアドレスのドメインを使ってG Suiteに登録する方法と、(2)G Suite用に新しいドメインを取得してそれを使う方法です。

ドメインの選択について

多くの学校はここで悩まれるのですが、私がお勧めするのは(1)既に使用しているメールアドレスのドメインを使ってG Suiteに登録する方法です。なぜなら、既存のメールアドレスは「ed.jp」か「ac.jp」のドメインを使用している可能性が高いからです。メールアドレスのドメインが「ed.jp」か「ac.jp」だと、第三者に教育機関だとすぐに分かるため、教育機関向けのサービスに申し込みをする際にとても重宝するからです。(学割なども含む)

それなら(2)で別の「ed.jp」「ac.jp」が入ったドメインを取得すれば良いと思われますが、残念ながら「ed.jp」「ac.jp」が入ったドメインは1組織1つしか取得できない決まりになっています。ですので、(2)の方法を選ぶ場合は、自ずと「ed.jp」「ac.jp」以外のドメインになってしまいます。

それに(2)の方法だと、複数の学校用メールアドレス(今まで使っていたメールアドレスとG Suiteで新しく作るメールアドレス )を使っていくことにもなるので、「メール連絡したのに、そっちの受信ボックスは確認していなかった」みたいな問題が後々発生しやすくなります。

(1)の方法にデメリットがないわけではありません。例えば、新しいGmailの受信ボックスにはG Suite導入以前のメールが含まれないことです。しかし、これまで使っていたメールソフトの受信ボックスを確認すれば過去のメールは読めるため、大きな問題にはなりません。(過去のメールをGmailに移行する方法もありますが、作業が大変なのでお勧めしません。詳しくはこちら。)

このようなデメリットもありますが、「ed.jp」「ac.jp」が入ったドメインを使えるメリットの方が大きいため、私は(1)既に使用しているメールアドレスのドメインを使ってG Suiteに登録する方法をお勧めします。

1.2 専用フォームから申し込みを行う

G Suiteで使うドメインが決まったら、いよいよG Suiteに申し込みをしてみましょう。G Suiteには企業向けの「G Suite」と教育機関向けの「G Suite for Education」の2種類あります。このブログで扱っているG Suiteは全て「G Suite for Education」の方です。企業向けの「G Suite」の申し込みフォームと間違わないようにご注意ください。

教育機関向けの「G Suite for Education」の申し込みフォームはこちらになります。

申し込みフォームで先生が困るかもしれない箇所は2つあります。1つ目は「貴校・貴所のドメイン所有に関する情報」です。

ここでは左側の「使用できるドメイン がある」を選択して、前節で選んだ「学校のドメイン(例:testschool.ed.jp)」を入力してください。

2つ目の困るかもしれない箇所は、「ログイン情報を入力しましょう」です。

こちらはG Suite導入の仕事を担当している先生個人のアカウント名か、もしくは「admin」や「administrator」などの名称で管理者アカウントを作りましょう。先生個人のアカウント名を使う場合は、このユーザー名がそのままメールアドレスになるのでご注意ください。また、もし「学校が発行した公式メールアドレス」を持っていたら、必ず同じメールアドレスになるように「ユーザー名」を登録してください。(例:fukuhara@testschool.ed.jpというメールアドレス を使っていたら「fukuhara」をユーザー名として登録しましょう。)

上記の2点以外は、特に難しい項目はありませんのでご安心ください。他にどのような入力項目があるのか事前に確認したい人は、こちらのYouTubeがお勧めです。

G Suite for Educationの申し込み方法は以上になります。次回は、G Suite導入序盤の大きな難所、「学校のドメイン所有権を証明する」について説明したいと思います。


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