今日紹介する本は、慶應義塾大学医学部医の宮田裕章教授による「データ立国論」です。宮田教授はLINE×厚生労働省「新型コロナ対策のための全国調査」など、科学を駆使し社会変革を目指す研究をされている著名な方です。そんな著者が、新しい民主主義の形をつくる「データ共鳴社会」のグランドデザインについて語った本です。データ管理社会は中央集権的なディストピアを招くと危惧されていますが、データはむしろ多種多様な価値観が共存する「新たな民主主義の礎」と著者は主張します。非常に読み応えのある本ですので、データサイエンスや新しい社会の在り方について興味のある方はぜひ読んでみてください。
書籍紹介
目次は以下の通りです。
- はじめに データの力で「Better Co‐Being」な社会を実現する
- 第1章 データが変える社会―所有から共有へ
- 第2章 データ共鳴社会のつくり方
- 第3章 データ・シフトで変わる産業の形
- 第4章 データ共鳴社会の実現に向けて
- 第5章 生きるをつなげる。生きるが輝く―新たな社会へ
- おわりに 「生きるをつなげる。生きるが輝く」社会へ
どの章も非常に読み応えがありましたが、特に第3章の「データ・シフトで変わる産業の形」が面白かったです。データを公正に活用することで、ディストピアではない社会の可能性を垣間見ることができます。
興味のある方はぜひこちらのYouTubeもご覧ください。本の概要がわかります