毎週月曜日は「先生のための Weekly 教育ニュース」というシリーズでブログを更新しています。今日は「国立大学受験、2025年共通テストから情報Ⅰを必須に」「小中高の図書館に複数の新聞を置く方針に」「外国籍高校生らに『日本語』授業、単位認定へ」について取り上げています。
国立大学受験、2025年共通テストから情報Ⅰを必須に
ついに最終決定されました。これにより文系でも国立大学を受験する生徒は共通テストで「情報Ⅰ」が必須になります。大学受験に力をいれている高校は、情報科の教員を新しく採用するなり、情報カリキュラム作成のチームを作るなりして早めに対応することをお勧めします。
国立大学協会は28日、オンラインで総会を開き、2025年以降の国立大入試で課す大学入学共通テストの教科・科目に新教科「情報」を加え、「6教科8科目」の受験を原則とすることを決めた。現在の中学3年生からが対象となる。
22年度から実施される高校の新学習指導要領に合わせ、共通テストを運営する大学入試センターは25年1月以降の出題教科・科目を再編し、新教科として情報を設ける。これに対応し、国大協は従来の「5教科7科目」に情報を追加する案をまとめ、昨年12月の理事会で了承していた。
共同通信
小中高の図書館に複数の新聞を置く方針に
公立小中高校全ての図書館に新聞を複数し置くようにという通知が文部科学省から出されました。もしデジタルではなく紙の新聞を図書館に置くのであれば、GIGAスクールのICT推進と連動していない点が気になります。
文部科学省は24日、図書館整備に関する2022年度からの5カ年計画を策定し、公立小中高校全てで図書館に新聞を複数紙置くよう都道府県教育委員会に通知した。目安の部数を各学校で現行計画より1つずつ増やし、小学校は2紙、中学は3紙、高校は5紙とする。国は配備費用として5年間の合計で190億円の地方財政措置を講じる。
新しい学習指導要領では新聞を教材として活用することが位置付けられ、文科省は学校図書館での配備を進めている。
21年度までの5カ年計画では約150億円の措置だったが、選挙権年齢の18歳以上への引き下げや、民法上の成人年齢が22年4月から18歳に引き下げられることを踏まえ、児童生徒が社会の課題を多面的に判断する必要があると判断。配備増に必要な経費を盛り込んだ。
外国籍高校生らに「日本語」授業、単位認定へ
文科省の18年度調査では外国籍や、親が外国出身などで日本語指導が必要な公立高校の生徒は4172人。外国人労働者や留学生らの増加に伴い、10年前の2・7倍に伸びた。一方、こうした生徒の17年度の中退率は9・6%で、高校生全体(1・3%)を大きく上回る。
小中学校では、14年度から日本語指導が「特別の教育課程」と位置づけられ、授業として組み込めるようになった。だが、高校では認められておらず、一部では授業後に別室で補習などの形で指導している。
文科省は、この「特別の教育課程」を高校でも編成できるようにし、21単位を超えない範囲で卒業の履修単位(74単位以上)に含められるようにする方針だ。日本語指導ができる教員の不足といった理由で、他の高校で受けた授業も単位として認める。高校は生徒一人ひとりに個別の指導計画を作成し、目標を達成すれば単位を認定する。文科省は今年3月末までに関係省令などを改正し、23年度から運用を始めたい考えだ。