今日は早稲田大学にある村上春樹ライブラリー(国際文学館)を訪れました。
村上春樹ライブラリーの様子
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村上春樹の作品は、私が大学生だった頃、「村上春樹を読まずして文学を語るな」という雰囲気が友人たちの間にありました。その影響で、「風の歌を聴け」「1973年のピンボール」、そして「羊をめぐる冒険」、「ノルウェイの森」、「ダンス・ダンス・ダンス」「ねじまき鳥クロニクル」など、多くの作品を読み漁りました。村上春樹が特に好きだったわけではないものの、彼の作品は私の青春時代と深く結びついているため、特別な感情を抱いています。
このライブラリーは、村上春樹の日本語作品だけでなく、翻訳された作品も含めて所蔵し、展示しています。初版本などの貴重な刊行書に加え、村上氏から寄託・寄贈された様々な資料、さらには彼が蒐集したレコード・CDも展示されています。
こちらは館内の写真です。
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青春時代に読みふけった書籍が展示されており、懐かしい気持ちに浸りました。
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館内には階段本棚、ギャラリーラウンジ、オーディオルームがあり、訪問者が自由に利用できるカフェも設置されています。実はこの記事も、そのカフェで書いています。
特に印象的だったのは、『1Q84』に登場する“空気さなぎ”をイメージした特注の「コクーンチェア」。この椅子に座ると周囲の音が遮断され、読書に没頭できます。
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また、11月17日から来年の4月9日まで、村上春樹と長年コンビを組んだ故・安西水丸さんの作品を紹介する安西水丸展が開催されています。ユーモア溢れる作品が多数展示されており、特に猫好きにはおすすめです。
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村上春樹ライブラリーは、「物語を拓こう、心を語ろう」というコンセプトの下、村上春樹文学の研究だけでなく、国際文学や翻訳文学の研究拠点としても機能しています。早稲田大学の学外からも歓迎される開かれた雰囲気の施設で、家族連れも大勢いました。村上春樹の作品やその人柄に興味がある方には、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。