今日は「先生のための Weekly 教育ニュース」の更新です。今回は「小6・中3の全国学力調査の結果が公表」「文部科学省、科学研究に特化した生成AIを開発予定」「総務省、文科省に不登校の改善を要求」について取り上げています。
小6・中3の全国学力調査の結果が公表
小学6年と中学3年を対象にした全国学力テストの結果が公表されました。今年は中3英語のスピーキングがオンラインで実施されたのですが、平均正答率が12.4%と話題になっています。文部科学省は問題の難易度が高かったと認めつつも、「学習状況に課題があることも明らか。授業改善につながる研修の支援などに取り組む」とのこと。
文部科学省は31日、小学6年と中学3年を対象に、4月に行った2023年度の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果を公表した。4年ぶり2回目となる中3の英語では、「聞く」「読む」など4技能のうち「話す」について初めてオンライン方式で実施。平均正答率は12.4%にとどまり、63.1%が5問全て不正解だった。同省は「問題の場面設定が複雑で、生徒にとっては難しかったかもしれない」としている。
文部科学省、科学研究に特化した生成AIを開発予定
現在、大学では、生成AIの研究利用について、情報漏洩や著作権侵害の観点から議論になっています。これらの課題を解決する対策として、文部科学省は2024年度から科学研究特化型の生成AIの開発を推進する計画を立てています。注目ですね。
文部科学省は2024年度から科学研究に特化した生成AI(人工知能)を開発する。実験画像や論文データを学習させて新発見につながる仮説を生成し、より効率的な研究モデルを作る。研究に使う生成AIの基盤モデルを海外製に依存すると重要技術が流出する恐れもあり、国産化で研究開発(R&D)の安全性と国際競争力を高める。
医学や材料研究向けにまず開発し、研究領域を徐々に拡大する。生成AIの開発は1つの研究領域で約300億円かかるとされ、文科省は初期開発に必要な費用を24年度の概算要求に盛り込む。
総務省、文科省に不登校の改善を要求
7月21日のニュースですが、大事な内容ですので紹介します。不登校児童と接する機会のある先生方は、フリースクールや広域通信制という選択肢をぜひ伝えてあげてください。
国は2017年に決めた基本方針で、不登校の子どもを再び登校させることだけを目標とせず、フリースクールなどに通わせることも選択肢としてあげています。
しかし、総務省が全国28の公立小中学校について調査したところ、学校側のおよそ8割はこうした国の方針を「伝えている」と回答しましたが、不登校の子どもを持つ保護者のおよそ6割は「知らなかった」と回答。「国の方針を知っていれば、学校以外の支援先を頼れたかもしれない」とする保護者が大半でした。
これを受け総務省は文部科学省に対し、情報提供や相談窓口の整備などを改善するよう求めました。