今日のお勧め記事は「なぜ人々は、ChatGPTという“トリック”に振り回されるのか? Google「Bard」参戦、チャットAI戦争の行方」です。最近のChatGPTの記事は「ChagGPTすごい!」系が多いですが、こちらの記事はチャットボットの歴史を踏まえてChatGPTの可能性を論じています。テクノロジーの進化を冷静に考えさせられる良記事ですので、「ChatGPT騒ぎすぎ」と思っている人はぜひご一読ください。
なぜ人々は、ChatGPTという“トリック”に振り回されるのか? Google「Bard」参戦、チャットAI戦争の行方
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GoogleやMicrosoftが本質的に警戒しているのは、SiriやAlexaのように既に人間の生活に密着したチャットボットが、OpenAIのChatGPT並みの自然(に聞こえるようなトリックを有した)な受け答えと、Pexplexity.aiのような出典に基づく検索結果を示してしまうようなとき、もはや誰も検索など必要としなくなってしまうということだろう。
実際、Alexaは今のところ「いい感じに低機能」である。難しいことを聞いてもあんまり答えてくれないし、答えに対する質問も受け付けない。それはイライザが過度な期待を集めた結果、大きな失望(作者にすれば当然の理解)を生んだことを踏まえ、最初から過度な期待をさせないように巧妙にマーケティングしてきたからだ。
OpenAIのChatGPTは真逆で、まず「すごいでしょ」というハイプを展開した。これにつられてGoogleは(たぶん開発者は重々承知していたはずだが)不正確な答えを出すチャットボットをリリースしてしまい、炎上して時価総額を1000億ドルほど下げた。Alexaは決してOpenAIよりも劣っていたのではない。こうなることが分かっていたから、「過度な期待をもたせない」ようにしていたのだ。