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東大が中高生・社会人向けの教育プラットフォーム「メタバース工学部」を設立

先日、東京大学が中学生・高校生・社会人を対象にした工学分野の教育プラットフォーム「メタバース工学部」を設立すると発表しました。残念ながら「メタバースについて学べる学部」ではなく、「メタバースを活用した工学系の情報発信するプロジェクト」という位置付けですが、いよいよメタバース活用が始まった印象です。東大が活用し始めるたことでメタバースが教育業界の広報ツールとなるかもしれませんね。メタバース工学部は今年の秋にオープンする予定で楽しみにしています。


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メタバース工学部

東大のメタバース工学部の目的は、「工学や情報の学びの機会や工学キャリアに関する情報を多様な人々に提供すること」だそうです。特に女子中高生にその魅力を伝え、DX人材育成のダイバーシティ推進を進めていきたい狙いがあります。

東大のプレスリリースはこちらになります。

メタバース工学部が提供するキャリア情報や教育プログラムの主なものは以下の通りです。

(1) 工学キャリア総合情報サイト(主な対象:中高生・工学部生)
工学キャリアに関する総合情報サイトを立ち上げて、ロールモデルが少ない女性工学キャリアの情報提供などを通じて、工学分野におけるダイバーシティ推進を加速します。また、キャンパス訪問、疑似入社の体験談や座談会など、当事者目線でリアルな情報を発信します。


(2) ジュニア工学教育プログラム(主な対象:中高生・保護者)
工学や情報の魅力を早期に伝えるため、中高生を主たる対象として、産業界と大学が連携した工学教育プログラムを提供します。具体的には、大学での工学の学びや卒業後のキャリアを伝える授業、商品開発のような体験型演習、研究室見学などをオンラインと対面を組み合わせて実施します。


(3) リスキリング工学教育プログラム(主な対象:社会人・学生)
社会人や学生の学び直しやリスキリングを支援することを目的として、人工知能・起業家教育・次世代通信などの最新の工学や情報をオンラインで学ぶ教育プログラムを提供します。受講者のニーズやレベルに合わせた多様なコースを順次開講し、受講生には科目毎に修了証を発行します。

東大がメタバースを活用した理由は、「年齢、ジェンダー、立場、住んでいる場所などに関わらず、すべての人が工学や情報を学べる教育システム」を考えた際に、メタバースが最適だったからでしょう。メタバースではネット回線があれば接続可能ですし、顔出しではなくアバターになるため、年齢やジェンダーの枠を取り払うことができます。良いアイディアですね。

メタバース工学部の成功の可否にも左右されますが、今後は理系分野でメタバースを活用した広報イベント・プロジェクトが広がっていく可能性があります。小中高の広報担当の先生方は、この動きに注目しておくことをお勧めします。