毎週月曜日は「先生のための Weekly 教育ニュース」というシリーズでブログを更新しています。今日は「休日の社会体育移行へ一歩前進」「大学入試の実施要項が公表、巡視強化要請へ」「虐待で親元から避難の学生 年間通じて奨学金申請が可能に」「文部科学省、突出した才能の子に学習支援へ」について取り上げています。
休日の社会体育移行へ一歩前進
教員のブラック労働を改善する施策として以前から注目されてきた「部活動の社会体育移行」ですが、ようやく一歩前進しました。
公立中学校の運動部活動改革を検討するスポーツ庁の有識者会議は31日、2025年度末を目標に休日の部活指導を地域や民間の団体に委ねる「地域移行」を実現すべきだとする提言を了承した。少子化の進展に加え、教員の長時間労働解消が喫緊の課題で、学校単位での運営は困難になると判断。多様な世代が参加できる地域スポーツの環境整備を提唱した。
山間部や離島を除き、23~25年度を「改革集中期間」に設定。自治体には、取り組み内容やスケジュールをまとめた推進計画の策定を求めた。指導者や練習場所が比較的確保しやすい休日から進め、問題点を検証して平日での実現につなげる。
共同通信
NHKでも特集記事を作るなど、社会的にもようやく注目されるようになりました。移行の期日目標は2025年とまだまだ先ですが、改善の兆しが見えてきて嬉しく思っています。
余談ですが、教員がブラック労働から身を守る方法としてこちらの書籍をお勧めします。勤務校での働き方に悩まれている方は、一読してみてはいかがでしょうか。
大学入試の実施要項が公表、巡視強化要請へ
今年大きなニュースとなった大学入学共通テストのカンニング問題を受けて、文部科学省が対策を講じましたね。これまでカンニングへの処分は退出&失格でしたが、今後は警察に被害届を提出する場合もあるとのことです。
文部科学省は3日、来春入学者の大学入試の実施要項を公表した。大学入学共通テスト問題の流出事件を受け、試験会場での巡視強化などを求める不正行為防止対策を初めて盛り込み、国公私立大や大学入試センターに通知した。共通テストの追試験は、来年1月14、15日にある本試験の2週間後の同28、29日に実施することも決まった。
実施要項では、不正行為防止の取り組みとして(1)警察に被害届を提出する場合があると募集要項などで周知する(2)円滑な巡視のために座席の配置などを工夫する(3)受験生の手の位置や目線といった巡視の際の注意点を監督官に周知する―などを求めた。
共同通信
虐待で親元から避難の学生 年間通じて奨学金申請が可能に
文部科学省は、家庭内暴力で親元から避難している大学生や専門学校生が年間を通じて奨学金をいつでも申し込めるように、日本学生支援機構の制度を変更することを決めました。7月1日から実施されます。
文科省によりますと、日本学生支援機構の奨学金の申し込み受け付けは春と秋の年2回を原則としていて、例外として、親の死亡など「家計急変」があった場合に限り、年間を通じて申請できることになっています。
これに加え、親からの虐待で在学中に避難した学生は、避難の時期によっては長期間支援を受けられず、学びの継続が困難になることも考えられることから、文科省は年間を通じて奨学金を申請できるようにするということです。虐待による避難の情報は、地方自治体の福祉部門と連携して把握します。
支援額はアルバイトなどの収入額によって変わりますが、最大で年間、給付型奨学金およそ91万円、授業料減免でおよそ70万円、あわせておよそ161万円になります。
文部科学省、突出した才能の子に学習支援へ
文部科学省は、数学や語学など特定分野で突出した才能を持つ児童生徒について、学校での学習支援に初めて乗り出す。教室外で高度な教育を受けられるようにして、通常の授業では易し過ぎて苦痛を感じたり孤立したりする子の才能を伸ばす。2023年度予算概算要求に支援事業費を盛り込むことを検討している。