毎週月曜日は「先生のための Weekly 教育ニュース」というシリーズでブログを更新しています。今日は「国立宇都宮大学が二次試験の中止を発表」「教師を再び憧れの職業にするための検討本部が設置」「通信制高校の質確保へ文科省が対策を検討」について取り上げています。
国立宇都宮大学が二次試験の中止を発表
国立大学である宇都宮大学が、二次試験の中止を発表しました。
宇都宮大学は21日、毎年2月と3月に行っている個別学力検査、いわゆる2次試験について新型コロナウイルスの影響から前期・後期のいずれの日程も行わないことを発表しました。
宇都宮大学では前期日程は2月25日、後期日程に3月12日にキャンパス内での個別学力検査を予定していましたが、新型コロナウイルスの影響などを踏まえ、21日に中止を決断したということです。
前期の検査の出願を今月25日から受け付ける直前でした。
宇都宮大学 二次試験を中止 新型コロナ拡大で苦渋の決断
出願前の告知とはいえ、国立大の二次試験中止は波紋を呼びます。他の大学への影響も気になります。
受験生と高校の先生は、志望の大学の動向には十分注意しておきましょう。
なお文部科学省のホームページには、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で試験方法などに変更があった大学がまとめられています。1月15日の時点で70の大学に変更がありました。こちらもチェックしておくと良いでしょう。
令和3年度入学者選抜における新型コロナウイルス感染症への対応等に関する変更について(令和3年1月15日現在)
教師を再び憧れの職業にするための検討本部が設置
「教師を再び憧れの職業に」というキャッチフレーズのもと、文部科学省は1月19日に「令和の日本型学校教育」を担う教師の人材確保・質向上に関する検討本部を設置しました。文部科学省の公式ページはこちらです。
この本部で検討する内容は次の5つです。
- 35人学級を担う教員の確保
- 社会人等多様な人材の活用
- 教職課程の高度化と研修の充実
- 教員免許更新制の在り方
- その他「令和の日本型学校教育」を担う人材確保・質向上を実現するために必要な事項
いずれも大事な項目ですので、私は基本的に賛成です。付け加えるなら、教員の働き方改革が進まないと「教師を再び憧れの職業に」するのは無理ですので、学校の組織風土改革についての議論も必要でしょう。
今後の文部科学省の動向に注目したいと思います。
通信制高校の質確保へ文科省が対策を検討
コロナ禍で通信制高校に通う子供たちが増えてきたタイミングで、このニュースです。気になりますね。
文部科学省は、20万人が通う通信制高校の一部で不適切な教育がみられるとして、教育の質を保証するための対策に乗り出す方針を固めた。教育計画の策定や情報開示の徹底、施設の基準の強化を目指して、省令などを改正する考えだ。
【独自】「アルバイトを『特別活動』に」などずさんな運用…通信制高校の質確保へ文科省が対策
確かに質の悪い通信制高校が増えてきたのであれば、生徒たちのために省令などを改正は必要でしょう。ただし、改正するにしても通信制高校に通っている生徒たちが不利益を被らないようにして欲しいですね。
文部科学省の対策会議の資料はこちらからチェックできます。
この件についても、今後の文部科学省の動向に注目です。