毎週月曜日は「先生のための Weekly 教育ニュース」というシリーズでブログを更新しています。今日は「生徒1人1台PC(GIGAスクール構想)の状況調査」「少人数学級の導入検討は継続」「中国国内でScratchが使用禁止」について取り上げています。
生徒1人1台PC(GIGAスクール構想)の状況調査
生徒1人1台PCを整備する「GIGAスクール構想」の状況調査の速報値が、9月11日に文部科学省のホームページで公表されました。
特に重要な3枚のスライドを引用します。
ポイントは次の2点です。
- PCの配布が既に完了しているのは2%で、年度内は全体の99.6%が完了する予定。
- ICT環境が整っていない家庭に対して、全児童生徒に対策済みなのは28.7%
前者がGIGAスクール構想の成果で、後者が今後の課題だと思います。
余談ですが、この同じ調査報告書からメディアがさまざまな切り取り方をしている点も興味深いですね。
少人数学級の導入検討は継続
安倍首相の私的諮問機関である教育再生実行会議では、少人数学級導入の検討を進めていました。安倍首相が退任するため、教育再生実行会議で話し合っていたことは、今後も継続されるのか否かが注目されていました。今回、「来年度の予算編成において、関係省庁に対して少人数学級の導入の検討を促すことで合意した」とのこと。
中国国内でScratchが使用禁止
個人的に衝撃的なニュースです。日本でもプログラミング教育のツールとして普及しているScratchを中国が使用禁止にしたそうです。いろいろなところで分断が起きてしまっていますね。
使用禁止にされた理由は、スクラッチの自由な思想との齟齬でしょう。
Scratchは、何歳であっても、どんな人種、民族であっても、能力に違いがあっても、どんな宗教を信じていても、どんな性的指向、性同一性を持っていても、すべての人々を歓迎します
https://scratch.mit.edu/community_guidelines/
Scratchの使用禁止がずっと続くのであれば、中国の教育市場では中国製のプログラミングツール(编程猫など)が力を増していくことでしょう。いずれにせよ、中国内でのプログラミング教育の開発競争は激化すると思います。近い将来、中国市場でシェアを勝ち取った教育サービスが世界に広まる、といった可能性もでてきそうですね。今後の動向に注目です。
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