先日、茨城県守谷市の「生成AI活用推進プロジェクト」アドバイザーとして、守谷市立黒内小学校にて教員研修と授業視察を実施しました。今回は特に、小学校現場における実践的な生成AI活用に焦点を当てた助言をさせていただきました。
授業視察とアドバイス
最初に視察した社会(日本史)の授業では、生成AIに江戸時代の各身分(武士・農民・職人・商人)の人物を演じさせ、児童がインタビューを行うという手法が採用されていました。生成AIとの対話を通じて、児童たちは当時の社会構造や人々の暮らしを主体的に学習していました。
続く国語の授業では、宮沢賢治『注文の多い料理店』を題材に、言葉の表現技法を学ぶ実践が行われました。生成AIを活用して同じ場面を異なる表現で書き換え、その効果の違いを実感させる工夫により、児童の言語感覚が磨かれていく様子が印象的でした。
授業後の協議会では、担当教員の先生方に生成AI活用とアクティブ・ラーニングの視点から助言を行いました。両授業の優れた点を評価しつつ、児童の思考をさらに深めるための発問の工夫や効果的なAI活用について、具体的な改善案を提示させていただきました。
全市的な研修の実施
放課後には、黒内小学校および守谷市内の小学校から90名を超える教員が参加する研修会を実施しました。夏休み期間に基礎研修を済ませていたため、今回は実践編として、小学校における生成AI活用のポイント、具体的な授業事例、そして最新のAI教育動向を紹介しました。特に授業事例の紹介では、参加者の集中度が一段と高まり、実践への強い意欲が感じられました。
今後も守谷市の「生成AI活用推進プロジェクト」アドバイザーとして、現場の先生方とともに、子どもたちの学びを豊かにする実践を積み重ねていきたいと考えています。