ベンチャーで働いていた若い頃は、基本的にどんな仕事でも喜んで引き受けていました。会社員ですし、社員も少なかったので当たり前なのですが、根本には「仕事は選ぶな、どんな仕事でも努力すれば成長できる」といったスポ根の価値観がありました。しかし起業などの経験を経て改めて思うのが、仕事を選ぶことの大事さです。そして仕事の選び方も、仕事内容ではなく、『誰からの仕事か』で選ぶことが重要になります。
『依頼人』で仕事を選ぼう
ベンチャー時代は「仕事は選ぶな、どんな仕事でも努力すれば成長できる」の精神で仕事をしていました。そのおかげで今の自分がいるわけですから、このスタンスも否定はできません。ですが会社を起業したり、副業で働いたりする場合、自分の時間は有限です。仕事を選ばないスタンスでは、事業を大きくしたり、新しいチャンスを掴んだりすることは難しいでしょう。
引き受ける仕事の選び方は、その仕事内容や報酬金額、実績への影響など、色々な様子があります。いずれも大事なポイントですが、私は『誰からの仕事か』で選ぶ方法が一番自分にメリットが大きいと考えています。
依頼人が信頼できる人であれば、あなたの仕事ぶりをちゃんと見てくれるからです。仕事内容が仮につまらないものだとしても、依頼した人はそのことを当然承知しているでしょう。その”つまらない仕事”をあたなが一生懸命にこなしたら、とても感謝されるはずです。そして次の仕事のときには、あなたにとって”もっと良い仕事”を回してくれるでしょう。
要するに、「その時の仕事内容の価値」で選ぶよりも「依頼人との今後の関係性」の方が相対的に価値が高くなるということです。もちろん、仕事内容をこなせる能力があることが前提ですが。
実は過去に信頼できる人からの仕事を「忙しかったから」と断ってしまい、関係性が途絶えてしまったという苦い経験があります。そういったことがもう起こらないように、今は「信頼できる人からの仕事は引き受ける」ように努めています。