今日は注目ニュースの紹介です。日立製作所が2024年度までに「ジョブ型雇用」を全グループ会社に拡大することを発表しました。「ジョブ型雇用」とは、職務内容に応じて専門的な人材を起用する方法です。日本の企業では新卒一括採用のメンバーシップ型が主流ですが、欧米ではジョブ型雇用が主流となっています。日立がジョブ型雇用に踏み切ったのは英断ですし注目です。日本企業がジョブ型雇用にシフトすれば大学の在り方、教育の考え方も変わっていくでしょう。期待しています。
日立、全グループ37万人ジョブ型に 海外人材抜てき
日立製作所は2024年度までに、職務内容に応じて人材を起用する「ジョブ型雇用」を全グループ会社に広げる。国内外の37万人に同じ雇用制度を適用し、海外子会社から優秀な人材を抜てきしやすくする。グローバル化やデジタル化など経営環境の変化への適応力を高める動きが加速する。
ジョブ型は欧米では一般的な働き方で、職務記述書(ジョブディスクリプション)で職務ごとに必要なスキルを明記する。賃金も基本的には職務に応じて決まり、需要が大きく高度な職務ほど高くなる。日本では職務を限定しない「メンバーシップ型雇用」が多い。幅広い仕事を経験する総合職型で、終身雇用と一体で運用されてきた。
世界の37万人が同じ雇用体系で働くようにし、日本特有の年功序列色の強い雇用体系などを是正する。日本人社員もグローバルな競争力が必要になる。
国の統計データを分析してみると、偏差値60以下の非ジョブ型大学に進学すると非正規雇用の仕事に就く可能性が高いです。生涯年収を考えると正規雇用の仕事につけるか否かが重要ですので、偏差値の高くない非ジョブ型大学に進学することは実はリスクが高いです。しかしながら日本企業のほとんどがメンバーシップ型雇用ですと、進学先にジョブ型大学を選ぶことは心理的にハードルが高いですよね。
今回、日立がジョブ型雇用を導入することでこうした状況が好転することを期待しています。