学校の職員会議では「勉強用の端末でYouTubeアプリを使わせないようにするか」がよく議論されています。教員や保護者がYouTubeを利用禁止にしたい気持ちも分かりますが、YouTubeには大部分の大人が気づいていない大事な活用方法があります。それは「情報の検索」です。インターネットでの情報収集は、Googleなどの検索エンジンからYouTubeなどのSNSにその舞台を移しつつあるのです。
10~20代はYouTubeやTwitter、Instagramで情報収集
昨年にLINEが実施した興味深い調査結果があります。
今回は全国の13歳~79歳までを対象に、スマホで調べものをするときの検索行動を中心に調査を行いました。ググる、タグる、といった言葉が生まれる中、スマホを使って何を、どのように調べているのか、その検索方法を利用する理由や年代別の傾向などをご紹介します。
中略
すべての性別・年代で「Google」が1位となっています。スマホのデフォルトに設定されていることも多く、広い年代で利用されているサービスと言えます。2位以降では年代ごとに特徴がみられます。10~20代では、2位以降はSNSや動画サービスとなっており、「YouTube」「Twitter」「Instagram」が並びます。10代では男女ともに「YouTube」が高く、7割以上となっています。20代男性は「YouTube」「Twitter」が6割弱、女性は「Instagram」と「Twitter」のSNSのサービスが並ぶ結果となっています。20代女性は上位3つのサービスともに7~8割前後となっており、調べたいことに合わせてそれぞれのサービスを利用している様子もうかがえます。
Google検索の人気は健在ですが、注目すべきは「10代では男女ともに「YouTube」が高く、7割以上」という箇所です。学校現場からは遊びのツールと避難されやすいYouTubeやTwitterは、今や立派な「情報収集のためのツール」となっているのです。
実際、私もYouTubeやTwitterを使ってかなりの頻度で検索をしています。もちろんGoogle検索も活用するのですが、「特定の分野の最新情報」や「口コミなどの二次情報」を調査するのに大変重宝しています。また、学校の勉強に関わる学習コンテンツもYouTubeは豊富に揃っており、私も英語学習や3DCG技術の勉強でよく利用しています。
確かにYouTubeは勉強に関係のない遊びの一面もありますが、使い方によっては非常に教育的なツールでもあります。一律にYouTubeを禁止にしてしまうのではなく、YouTubeの望ましい使い方や依存症にならない方法などをレクチャーして、生徒のリテラシーを高めていってほしいと願っています。